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映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > オールド・ボーイ〈2003年〉 > 掲示板 > 素朴な疑問

質問 素朴な疑問 ネタバレ

2009/11/12 13:39 by 未登録ユーザ 元祖!素朴な意見

私、この映画のDVDを持っているので、昨日、この作品を久しぶりに見てみました。

素晴らしい傑作です。
とても感動しました。
鏡や天使の羽、自殺しようとする者とそれを止める者の姿勢・形などを代表として、その他にもいくつもの暗示や対照が見事に配置されていて、一度や二度見ただけでは到底味わい尽くせない底の深さを持った作品であると言えます。

ところで、それはさておき。

今回見終わって、非常に基本的ではあるものの、とても重要であろうと思える疑問を発見してしまったので書いてみます。

その疑問とは、
「ウジンと彼の姉の間には、肉体的交渉があったのか?」
です。

で、答えとしては「私の見る限り、どうもなかったらしい」というのが結論なのです。

その理由の一つ目が、人気のない教室でウジンが姉のスカートの中に手を入れるシーンにおいて姉がウジンに対して発した言葉が、「何をするのッ!?」であり、とても驚いた様子であったことがあります。それ以前に二人の間にそのようなことが既にあれば、ウジンが何をしようとしているのかは分かり切っているわけですから「何をするの?」という反応よりは「こんなところで、やめなさい!」という反応の方が自然です。
この事から、これ以前に二人の間にこうした行為はなかった、という印象を私は強く受けました。

そして理由の二つ目として、ウジンがオ・デスに「姉を(想像)妊娠させたのは、ウジンのイチモツではない!オ・デスの舌だ」と発言していることです。

もしも一度でも姉との間に性的な交渉があれば、姉が想像妊娠した原因は、誰がどう考えたってウジンのイチモツのせいに決まっています。
しかし、ウジンは、オ・デスが「お前が姉を(想像)妊娠させた」と指摘するのを笑い飛ばした上で「ウジンのイチモツ」を“否定”し「オデスの舌だ」と“断定”したのです。

これは「身に覚えがない男」でない限り、絶対にできないことです。
それにそのことを得意げに指摘したオ・デスに対する笑いも、その様子は、まるで「お前はそんな下品な邪推しかできないのか?」とバカにしているようなのです。

更に理由の三つ目には、少年オ・デスが広めた噂というのは、「ウジンと姉が近親相姦」というものではなく「ウジンの姉が人のいない教室で“誰かと”イケナイことをしていた」という程度の内容であったとが推定されることをあげられるでしょう。

この点は、私自身もすっかり思い込ませられていたのに驚いてしまいました。
オ・デスによって広まった噂は「近親相姦」に関する内容は一切ないのです。単に「ウジンの姉は大人しそうな顔して実はアバズレ、誰とでもヤル、妊娠してんじゃないの?」というものです。
なぜか私は勝手に「ウジンと姉はエッチなことしてる」という噂が広まったものと思ってしまっていました。

「実はウジンは姉とヤッていない」が事実だとすると、「なぜウジンの姉は想像妊娠したのか?」とか「なぜ自殺したのか?」などについての疑問が次々と浮かんできてしまいます。
この疑問は、この映画についての解釈を天地がひっくり返りそうなほど変えてしまう気がします。

素朴な疑問です。
ウジンと姉はプラトニックだったのでしょうか?それとも…。

 



  • 想像妊娠についてと、少し。 ネタバレ

    2009/11/13 12:09 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    想像妊娠についてウィキペディアで調べて見て思ったことを少々。

    「想像妊娠というものは、妊娠への過度の“期待”または過度の“恐怖”によるストレスを原因として起こる」ということが書かれていました。

    で、ウジンの姉はどっちだったのか?
    直感的に「両方?」っていう答えが頭に浮かびましたね。
    「なるほど、これじゃ自殺するのも無理はない」と思えます。
    「もう私を自由にして」この言葉が思いっきり迫ってくるのを感じます。

    当の本人なのだから、妊娠の可能性など全くないとハッキリと分かっていた(かも知れない)にも関わらず、想像妊娠してしまうほど、彼女はそれを強く願い、かつ酷く恐れた。
    まだほんの17,8才でしかなかった彼女がその小さな胸を痛めて感じたであろう、その恐怖と喜び。
    想像するだに畏ろしい、という感じがしてきます。

    私がオ・デスなら「そんな他人の苦痛など知り得ようがない」とか「たったそれだけのことで?」などと、無罪を主張するようなことは、到底出来そうにないと感じてしまいます。

    彼らにも「生きる権利はある」と思うだけでなく、単に「倫理上許されない」といった程度の理由だけで、特段の苦痛や損害を受けたわけでもない者が、彼らに迫害を加えたりすることについて、オ・デスどころか「誰にもそんな権利などない」と叫びたくなってしまうほどですね。

    例えば、殺人事件を起こしてしまった少年などについて、その素顔や住所や実名を知りたい、などといった、ちょっとした好奇心が人を死にまで追いつめることもある。

    加害少年の家族などに無神経な、あるいは隠そうともしない明確な害意を伴ったインタビューや取材などをする記者たちに遺憾を感じるだけでなく、彼らにそのようなことをさせているのが、それも当然と思える被害者や被害者の家族などではなく、むしろ単にテレビなどを見ているだけの我々のちょっとした好奇心の方であるのだとしたら?と、強烈な自戒の念を感じさせられてしまいます。

  • Re: 素朴な疑問 ネタバレ

    2009/11/13 13:59 by カイタカケン

    こんにちは、元祖!素朴な意見さま。

    > 素朴な疑問です。
    > ウジンと姉はプラトニックだったのでしょうか?それとも…。

    ↑プラトニックだったとは考え難いです。
    女性が妊娠を疑う、もしかしたら妊娠しているかもしれない?と考えるには、性交渉を経験している、一度はその経験がないとあり得ない事なんですね。

    妊娠(想像であれなんであれ)を疑う直接のきっかけは生理がなくなる(遅れる)事。
    身に覚えがなければ(性交渉をしたという認識のない状態では)生理の遅れた事を、先ず、ホルモンバランス等の内科的要因を考えます。間違っても、一度も性交渉をせずに妊娠を疑う事はありません。
    彼女は高校生でしょ?性交渉なしで妊娠する筈がない事くらい知ってる、それくらいの性知識は当然持ってます。
    頭の中がお花畑の人なら兎も角、確か校庭で読んでいた本、アメリカで出版されたもの(英文)だったでしょう?
    彼女はいいお家のお嬢さんで、頭のいい才女です。

  • そうですか、やっぱり。

    2009/11/13 15:09 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、こんにちは。
    ご指摘を頂きありがとうございます。

    そうですか、やっぱり。
    女性の方に「妊娠したかも?」と、何らかの思い当たる節がないと、想像妊娠はしない、ということですね。勉強になりました。

    と言いつつ、
    周囲から「あなたは妊娠している」と言われ続け、罪の意識なども手伝って、現実と願望(恐怖)との区別がつかなくなるなどの、暗示がかかってしまったようなケースを想定した場合はどうでしょうか?
    などと、粘ってみる。

    それにしても、映画のクチコミ・サイトで想像妊娠論議とは…。

  • Re: 素朴な疑問 ネタバレ

    2009/11/13 19:20 by カイタカケン

    >それにしても、映画のクチコミ・サイトで想像妊娠論議とは…。

    ↑どうか、お気になさらずに。
    あくまで映画内のお話ですし、それを避けて通れないのなら、奥歯に物が挟まったような物言いより余程ましだと思いますけど。
    私は以前、ある方に登場人物が性不能者(つまり勃起するかどうか)とズバリお聞きしたことがあります(笑)

    ウジンの姉が自殺したダム湖。
    観客はあの現場にウジンと姉が居た事をウジンの回想で知る事が出来ますが、事件当時は誰も知らなかった2人だけの秘密であった筈です。
    姉の死体が発見されれば、事故や事件性、自殺等死因の特定の為に司法解剖が行われます。
    解剖の結果、姉が妊娠していなかったと証明されたのでしょう。

    ウジンの姉って、ちょっとお高く見えるんじゃないかしら?
    ひとりで英文の本を読んでるような娘ですからね。これがいかにも男関係の派手な女子高校生なら大した噂にもならなかったでしょうけど、誰もがあのコがホンと?と思うようなコがあばずれだとか妊娠してるんじゃないかとか心ない噂が流れば、小さな街ですもの、居たたまれなかったでしょうね。
    その上、身に覚えはあるから(性交渉を一度は経験している)ホンとに妊娠したかも知れない恐怖もある。だから、腹まで膨らんでしまった。

    もうひとつ。
    これは映画の記号的解釈からなんですが
    この作品に登場する『円』のモチーフ
    それは必ず秘密を暗示していて、その秘密はいずれ暴かれると言う形になってます。
    ウジンの姉も『円』を描いてました。校庭でグルグル円を描きながら自転車乗ってましたもの。

    ウジンは姉を愛した。
    でもその姉を彼は守る事が出来なかった。
    15年もの間、オ・デスを監禁した上で開放したのは、ウジンは自分と同じ境遇に置かれた人物=オ・デスを作り上げ、自分と姉が果たせなかった事をオ・デスとミドに継いで欲しかったんだと私は思っています。
    オデスとミドに性交渉があったことは作品内ではっきりしています。この2人が親子であることも。同じ境遇のモンスター=ウジンの分身を作り出すためには、近親相姦は必須。逆説的ですけどね。

  • 人は想像をしてしまうから恐ろしいのだ ネタバレ

    2009/11/14 10:10 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、レスをありがとうございます。

    > ウジンは自分と同じ境遇に置かれた人物=オ・デスを作り上げ、自分と姉が果たせなかった事をオ・デスとミドに継いで欲しかった

    この部分、激しく同意です。
    ウジンは、自分が15年育てられたようにオデスを育て、姉が育てられたようにミドを育て、そして二人に自分と姉に課せられた運命を同じように課した。
    それがオ・デスへの復讐であり、彼の唯一の生きる望み、という事だったのでしょう。

    で、想像妊娠について。
    今書いた通り、ウジンはオ・デスに自分と同じ運命を背負わせようとしたと思われます。
    そして、私がその後考えて思い当たったのが、オ・デスとミドに「事後催眠暗示を与える」という手段と「人は想像してしまうから恐ろしい」ということです。

    ヤクザがオ・デスの歯を抜こうとした時に言います。「人間は想像力があるから怖がるのだ。想像力がなければ人は勇敢になれる」

    結論から申しますと、今書いた2つのや最初に書いた「身に覚えのない男以外は(想像妊娠が自分のせいではないと)絶対に断言できないハズ」などを根拠として、やはり「ウジンは姉と寝ていない」という方にかなり傾いています。

    でないと、ミドとオ・デスが愛し合うように「事後催眠暗示をかける」ことは、オ・デスに対してアンフェアであると思われます。ウジンのしたかったことが、自分たちの行為と全く同じことをオ・デス達になぞらせ、最終的に自分たちの願望を自分たちに代わって成就させることなのだとしたら、ウジンと姉の身の上に起きなかったことをオ・デスとミドに課すのは、ウジンのやろうとしたゲームを、単なる卑怯な復讐に堕さしめてしまうと(私は)思います。

    それがOKなら極端な話、力ずくで二人に性的な交渉を持たせても良い訳で、それではウジンのゲームの意味が理解不能になってしまうでしょう。


    具体的な私の想像としては、ウジンの姉は「あなたは妊娠している」という噂をキッカケにして「自分がウジンの子を産むことを、生々しく想像してしまい、そのことに意外にも激しい喜びを感じる自分を発見すると同時に、言いようのない恐怖に戦慄した」のではないかと思います。やがてそれらは相まって「暗示」にまで高まり、想像妊娠という事態を招き、結果、人格的な崩壊をもたらし自殺至ったのでは?というのが有力です、今のところ。

    私だけでなく、ウジンも姉の自殺の経緯をそう考えているのだろうと私は思います。


    > 同じ境遇のモンスター=ウジンの分身を作り出すためには、近親相姦は必須

    これも激しく同意なのですが、「分身を作り出す」ために必須というよりは、ウジンの「ゲームの勝利条件として必須」であっとと私は思います。
    なぜかと言えば「それこそが自分と姉とがなしえなかった願望だから」という理由は変でしょうか?

    残る問題は、「現実的に」暗示と強烈な精神的ストレスだけで、性交渉なしで想像妊娠がありうるか?という可能性ですね。
    「そんなことは絶対にあり得ない」ということならば、この物語は「突飛な空想話で現実味なし」と笑われる事になってしまいます。

    と、いうか、私の「想像力」が「突飛で笑われる」ということですけどね。

  • 「箱を開けないで下さい」と言った、ウジンの気持ち。 ネタバレ

    2009/11/14 13:19 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    自分で持ち出した「ゲームの勝利条件」という言葉ですが、いろいろ思いついてしまったことが出来たので独り言。

    ウジンのゲームの勝利条件はおそらく「自分と姉とに課せられたのと全く同じ運命をオ・デスとミドに背負わせる」と「自分と姉との願望だった“身も心も結ばれる”を自分らに代わって彼らに成就させること」ではないかと私は考えています。
    この条件が2つとも揃わないとゲームは「ウジンの負け」でしょう。

    オ・デスとミドを出会わすことに事後催眠暗示を使ったものの「二人が本当に愛し合うようになるか?」にウジンは懐疑的(つまり自分と姉に起こり得たことが他の人にも同様に起こりうるのかに懐疑的)で、彼はとても不安そうにしてました。
    そもそもオ・デスとミドがそうならなければ「ゲームはウジンの完敗」であり、ウジンと姉は性的錯誤者であり異常者であり偏執症で、姉の死も、姉の死後このゲームの為だけに生きてきた自分の数年間も全く無意味であり、狂人的であり、完璧なまでの無駄だった事になります。

    にも関わらず、最後の最後でウジンはこのゲームでオ・デスに「負けている」のですね。それも「試合放棄」または「不戦敗」で。

    ウジンはペントハウスを去るときに「俺たちは知った上でだったが、おまえたちは…」とそれを宣言(敗北宣言か?)して、その後、命を絶っています。

    電話で「箱を開けないで下さい」と言った時のウジンの気持ち。復讐心が「開けろ言え」と告げるのに対し、親子、男女、姉弟など全ての関係を包含した巨大な愛情とも言える感情が「開けさせるな!」と叫ぶのを聞くような、常人には思議し難い、まさしく不思議な感情であったのでは?と思えますが、それを察しようと思うと、私は果てしなくそのことを考えてしまいそうで、自分が怖くなってしまいます。

    彼は姉を救えなかった。15、6才の少年では全く無理もないと、むしろ同情さえできるのですが、オデスは(とりあえずは)ミドを救いました。這いつくばり、犬になって靴を舐め、自分の舌を切ってまで。
    少年だったウジンには、それが出来なかった。

    たぶん、オ・デスのその姿を見たため、彼はオ・デスとミドに、彼と姉が負わねばならなかった運命を背負わせることが出来なくなってしまいました。オ・デスが彼らにしたことを仕返すことはできなかったのです。

    最後の最後で彼はゲームを降りた。
    彼の願望は成就したが、復讐は失敗した、のかも知れません。

    その時の彼の気持ちを察すると、果てしなくそのことを考えてしまいそうで、私は怖くなってしまいます。

  • 死者が生者を呪縛する ネタバレ

    2009/11/16 21:26 by カイタカケン

    >ウジンのゲームの勝利条件はおそらく「自分と姉とに課せられたのと全く同じ運命をオ・デスとミドに背負わせる」と「自分と姉との願望だった“身も心も結ばれる”を自分らに代わって彼らに成就させること」ではないかと私は考えています。

    ↑終盤のペントハウスのシークエンスからウジンがエレベーターに乗り込むシークエンスはウジンの回想となってます。流れを箇条書きにしてみますね。

    @ペントハウス
    舌を切り、ウジンの心臓を止めるスイッチの仕掛けに引っ掛かったオ・デス。そのスイッチで作動したのは、娘ミドと肉体関係を持ったときに盗聴されていた会話のテープ。項垂れるオ・デス。
    その彼を部屋に残し、ウジンはエレベーター内に
    “姉と俺は承知上で愛し合った”→エレベーターに乗り込み、室内に残ったオ・デスに向って“お前達に出来るか?”
    くすっと笑い、エレベーターのドア閉まる。
    A笑いの残った顔→ウジンの顔こわばる→ウジン俯き、手を出す→回想シーンへ
    B姉が死んだダム湖
    “姉さん”
    姉“ウジン、今まで怖かったでしょう?だから私を自由にして”首を横に振る高校時代のウジン
    姉、カメラに手を伸ばす→“私を忘れないで、お願い”→姉シャッター切る→カメラ視点の姉のクローズアップ
    C姉“私は後悔していない、ウジンは?”→高校時代のウジンと現在のウジンの映像の交互編集
    Dウジン、姉の手を離す
    現在のウジン、よだれまで流して泣いてる→ウジンの手のアップ→銃の形になる→引き金を引いた音
    Eエレバーターのドアが開く→倒れるウジン→左のこめかみに銃弾のあと→オ・デスのボイスオーバーへ

    この回想シーンは、勿論オ・デスは知りません。
    ココは、姉スアが死んだ日に、一体何が起こったのか、真実はどこにあるのか、ウジンの言葉が真実なのか、それともオ・デスが話したことが真実だったのかを、観客に示している所です。

    もし、仮に素朴な意見さんの考え、つまりウジンと姉の間には性交渉がなかったとするなら、何故姉はウジンに“今まで怖かったでしょう?”と尋ねる必要があったのか?です。
    ウジンが恐怖しているのは姉の妊娠を彼も信じていたから。
    近親相姦はインセント・タブー。
    素朴な意見さんの説だと、姉が性交渉もなしで妊娠したと思い込むだけではなく、ウジンも、自分に身の覚えのない性交渉をしたんだと思い込んでいることになってしまいます。
    この2人には一度は性交渉があった。
    だから、ウジンも姉と同じ恐怖を『共有』した。
    姉はウジンの将来を守る為、そして自身が抱える恐怖とおさらばする為に自殺しようとしたんです。
    自分が死ぬ事は、同時のお腹の中の子供を殺す事。姉はそれを承知の上で死のうとしている。
    この時、手を離したのはウジンの方。
    ウジンは姉を救いたい一方で、自分にのしかかる様々な心理不安に負けて姉の手を離した。
    勿論、姉を苦しみから解放してやりたいと言う思いもあったでしょうが、もし姉が性交渉なしで妊娠したと思い込んでいるのなら、ウジンが性交渉をしていないから、姉さん安心して!と話すだけで姉を苦しみから開放してやれるでしょ?
    性交渉なしでは絶対に妊娠しないのですから。
    それが出来ないのは、肉体関係があったことを否定できないからなんです、身に覚えがあるから。
    Cの“私は後悔していない、ウジンは?”←この台詞には嘘はないでしょ?この時点で、姉がウジンに対して嘘をつかなければならない必然はありませんもの。

    お金持ちで将来を期待される若者。
    儒教思想の強い韓国で長子(長男)として生まれるプレッシャーは相当なものです。
    姉の自殺と言うより、正確には自殺幇助でしょうけど…そして、この秘密はウジンと姉の2人だけしか知らない事です。

    >ウジンがオ・デスに「姉を(想像)妊娠させたのは、ウジンのイチモツではない!オ・デスの舌だ」と発言

    ↑これはウジンのついた嘘と言うか、半分願望みたいなものでしょうが。
    ウジンは姉を死なせた原因が自分にあることは分っているんです。
    この場面で、オ・デスは真実に辿り着いている。それをこのウジンの台詞の後で指摘してます。
    それを聞いてウジンの表情はすぅーと消える(←この時の構図に注目)すかさず話題をすり替えてます。
    この辺り、ウジンを演じた俳優さん、ホンとに上手い。

    ウジンが失ったものは『未来』なんです。
    姉の死によって、彼の中で姉の神格化が起こり、姉に対する思いは純化したまま永久保存状態。
    この事にって彼は呪縛されてます。
    ウジンは姉の死後、肉体的成長にも狂いが生じ、オデスと3歳年下(最大でも)でしかないのに、立派な中年男オデスに比べて、ウジンは青年期の肉体を保っています。
    姉の死によって、ウジンのカイロス的時間は歪められてしまっているんですね。
    実際そういうことが起きるかどうかに突っ込むのは野暮ですけど(笑)

    ウジンは狂っていますけど、彼の悲劇は姉の事だけではない。おそらく彼はミドを愛し始めていたんじゃないかと思ってます。
    ミドの安全を守る為に監禁部屋に彼女を預けたもののそれさえもウジンの罠だと見抜けなかったオ・デスに対して“俺はミドが4歳の時から保護して来たのに、お前は一体何をやっているんだ!”と感情を顕にしてましたけど…彼、自身の気持ちにどこまで気づいていたんでしょうね(ため息)。

  • 取り敢えず、一番言いたい所だけ…。 ネタバレ

    2009/11/17 16:51 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、レスをありがとうございます。

    > ウジンの言葉が真実なのか、それともオ・デスが話したことが真実だったのかを、観客に示している所です

    はい、全く同感です。

    > ウジンと姉の間には性交渉がなかったとするなら、何故姉はウジンに“今まで怖かったでしょう?”と尋ねる必要があったのか?

    それはスア自身、自分がとても怖かったので、ウジンの恐怖を察しての言葉でしょう。
    私には、スアの自殺の目的が「自分が恐怖から自由になりたい」があるのは当然として、もう一つ、「ウジンを恐怖から自由にしてあげたい」という理由もあったのではないか?と思っています。

    が、しかし、このスアの思いはウジンには通じていないでしょう。
    なぜならば、ウジンは、姉との関係が世間に知れたりすることを「怖い」と感じてはいたでしょうが、スア自身が感じ、そしてスアが「ウジンも同じように怖いだろう」と察した程の恐怖を、ウジンが感じていたとは思えないからです。

    一般に、男は性交渉の時避妊をしたがりません。
    なぜか?
    女性が自分自身の内に感じる、「妊娠したら?」という恐怖を、男は女性と同じようには感じられないから、ではないでしょうか?

    オ・デスがミドと関係を持った時、ミドは「私、本当に痛いのよ。でもそれを我慢してるの。それを分かって」と懇願しているのは、そうしたことの象徴であろうと私には思われます。

    ウジンは、スアが感じているであろう痛みを分かっていません。ウジンが考える、姉の自殺の真相の中から、それはスッポリと抜け落ちてしまっています。
    オデスがスアについての噂を「単に忘れた」ように、ウジンもスアの痛みがどのようであったか?を記憶していません。
    ウジンがオ・デスに言い放った言葉を借りれば「他人事だから」です。

    ウジン=オ・デスなのです。

    というわけで、

    > ウジンも姉と同じ恐怖を『共有』した

    というご意見には、一部同意ですが、二人が全く同じ恐怖を共有していたとは私は考えません。

    ウジンがそのことに気づくのは、ミドを守るのに必死なオ・デスを見たことがキッカケです。
    そのキッカケでウジンは姉が自殺した場面を、エレベーターの中で、正に今見ているかのように思い出し、彼女の自殺の本当の理由に気づき、更に自分が「自ら手を離した事実」も思いだし、「姉を殺したのは自分である」と知ったのでしょう。
    そのため、彼は自分の頭を打ち抜くことになったと私は思います。

    実は、オ・デスのことを責められる立場ではなかったのです、ウジンは。

    オ・デスの指摘の前半の「お前が姉を妊娠させた」の部分は誤りですが、「お前が姉を殺した」は真実なのです。
    ウジンのオ・デスに対する復讐は、そのまま自分自身への復讐となってしまった、と私は思いました。

    他にも書きたいことはたくさんあるのですが、とても長くなりそうなので、今回はこれだけにします。

    この作品は、観客に想像させるための「暗示」と「余白」に満ちています。

    例えば今私が一生懸命に考えているのは、「二人で外出しようと誘ったはウジンか?スアか?」「なぜ行き先がダムなのか?」「なぜ、自殺の時の二人の位置関係が、人気のない教室でのそれと同じなのか?」それと「冒頭に出てくる犬を抱いた男の獣にも劣る罪とは何か?」です。

    そう言うわけで、製作再度が意味を明確にしていない「余白」の部分は、観客が想像することが許されている、というか大いに推奨されているのがこの作品でしょうから、お互いに、大いに想像をしたいものです。


    追伸。

    と言いつつ。

    > おそらく彼はミドを愛し始めていたんじゃないかと思ってます

    私の意見としては、それには不同意です。
    どんな想像も自由だと私自身が考えているので、このご意見を否定するつもりは毛頭ありませんが…。

  • 私も取り急ぎ…笑 ネタバレ

    2009/11/17 19:19 by カイタカケン

    面白そうなので、もう少し続けましょうね。
    とは云いつつ、今週は他作品を一本アップするつもりなので、これ以降、返事は遅れます、どうかご了承下さい。
    私はDVDを持っていないので(←サントラは買いましたが)レンタルしてからになります。

    気になった点の指摘と質問に留めておきます。

    >二人が全く同じ恐怖を共有していたとは私は考えません。

    ↑仮に2人の間で恐怖に温度差があったとしても、姉はそのために追い詰められ自殺しようとしているんでしょう?ウジンの目の前で。
    ウジンが姉と性交渉した覚えがなければ、一言俺はヤッテない、それは姉さんの勘違いだと言えば済むでしょうに…
    性交渉もなしで2人の人間が同時に妊娠してしまった(妊娠させてしまった)と思い込むなんて事が起きるの?
    ココは是非、詳しく聞きたい所なので、次回、宜しくお願いしますね。

    >ウジンがそのことに気づくのは、ミドを守るのに必死なオ・デスを見たことがキッカケです。
    そのキッカケでウジンは姉が自殺した場面を、エレベーターの中で、正に今見ているかのように思い出し、彼女の自殺の本当の理由に気づき、更に自分が「自ら手を離した事実」も思いだし、「姉を殺したのは自分である」と知ったのでしょう。
    そのため、彼は自分の頭を打ち抜くことになったと私は思います。

    ↑監督コメンタリーの内容から。
    終盤のペントハウスでのウジンの隙のない正装は“「自らの死を弔う為」「自らの死を哀悼する為」の正装であった”と監督自身が発言しています。
    ウジンは自らの死を弔う為の正装を、シャワーから出て来た直後に始めています。オ・デスがアルバムの内容を知り、ミドにも同様の紫の箱が届けられている事を知り自らの舌=ペニスを切る、つまりは使用不可能な状態にする以前にこの正装=死に装束は完成してます。
    ウジンの計画には、彼の自殺が含まれているんです、これには条件がありましたけど。
    [エレベーターの中で正に今見ているかのように思い出し、彼女の自殺の本当の理由に気づき、更に自分が「自ら手を離した事実」も思いだし、「姉を殺したのは自分である」と知ったのでしょう]←エレバーター内で初めて思い出したのではこの自らの死を弔う為の正装は間に合わないんです。

    もう一点、ウジンのお尻の十字架の意味とこの刺青が彫られた時期はどうなるのでしょうか?

  • 私の想像する「オールド・ボーイ」の世界 ネタバレ

    2009/11/18 11:26 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、レス頂き、ありがとうございます。
    今回はご質問を頂きましたので、私の想像の中に構築されつつある「オールド・ボーイ」の世界では、ご質問の点がどうなっているのかをお話しします。

    > ウジンが姉と性交渉した覚えがなければ、一言俺はヤッテない、それは姉さんの勘違いだと言えば済むでしょうに…
    性交渉もなしで2人の人間が同時に妊娠してしまった(妊娠させてしまった)と思い込むなんて事が起きるの?

    私の考えでは、ウジンはそもそも身に覚えがないのですから「姉が妊娠している」などという思い込みは、爪の先程も持ってはいなかったという事になっています。
    ウジンが恐れたのは、姉と自分が「男女として(現段階ではプラトニックだが)愛し合ってしまっている事実が発覚すること」だけです。これだって「本人の身になれば」大変なスキャンダルではあります。

    このことは、彼が「噂によって生理が止まり、腹まで膨らみ始めた」と、姉についてオ・デスに話している時、僅かながら、思わず失笑してしまっていることからも見て取れます。この「スアの恐怖」については、ウジンなんかよりむしろオ・デスの方が「怖かっただろうに」と、ずっとその気持ちを察することができている点がとても皮肉に思えます。

    また、ダムでのシーンで彼がカメラを持っていることやダムであの教室での行為を再び繰り返そうとしたらしいと想像できる点からも、彼がほとんど能天気だったことが想像できます。
    スアは初めから、自殺または心中をするつもりでダムに行ったのに、ウジンはそんなことなど全く想像もせず、むしろ久しぶりであったろうと姉とのピクニックにワクワクとでもしていたであろうと思われ、スアがウジンの手を取ってダムに落ちようとした時に初めて、晴天の霹靂として姉の恐怖を知ったのではないでしょうか?
    スアがウジンに「怖かったでしょう?」と聞くのはそう言う背景であろうと、私は思います。

    さて一方、姉のスアですが、私の考えでは彼女の身体症状は「想像妊娠」というよりは「むち打たれてもいないのにミミズ腫れができる」といった例に見られる、心身症状に近いものではないか?と思っています。
    もともと想像妊娠もその一種かも知れませんが。

    とにかく、スアは「妊娠していると思い込んでいる」というよりも、自分とウジンとが今の状態を続けていけば、「いつか必ず」肉体的な関係を持ってしまい、そしてそれが何度も度重なれば「やがて必ず」妊娠してしまうであろうという恐怖や、もしかしたら「自分がウジンの子を産み、育てている様子」などまで、あたかも「現実であるかのようにリアルに想像し、畏れ、身体にその兆候が表れてしまった」のではないかと思います。
    ですから、ウジンが「オレは姉ちゃんとやってないだろ、だから安心しろ」などと言ったとしても、恐らくはほとんど彼女の想像妊娠の症状改善について効果がないであろうと思われます。

    > 一言俺はヤッテない、それは姉さんの勘違いだと言えば済むでしょうに…

    というわけにはいかない、と私は思います。

    ついでに言ってしまうと、もしも二人が(スアの持った)恐怖を共有できていたならば、ウジンが、「自由にしてくれ」と懇願する姉に対してなしえた行為は2種類あった、と思います。
    一つは「ボクも苦しい。だから姉ちゃんと一緒に逝く」という選択。
    これが(もしかしたら)冒頭に出てくるあの犬を抱いた男の選択(ちなみにオ・デスはこの男も助けない)。

    もう一つは、「その恐怖は今は現実ではない。その恐怖が現実になった時、ボクは姉ちゃんといつでも一緒に死ぬよ。その覚悟はできている。だから今は生きよう」と言ってサッと姉を引き上げてしまい、力強く抱きしめてしまうという選択。
    ちなみに、この後者の選択が「未来を想像はすまい」と決意した、オ・デスの選択でしょう。

    そう言うわけで、姉がダムに落ちようとした瞬間まで、ウジンは能天気でいたので、姉の不意の行為の意味を全く理解できず、姉も自分も救うことが出来なかったということでしょう。
    ちなみに、「自分を救うことが出来なかった」というのは、復讐の鬼と化し「モンスター」となってしまうことから自分を救えなかった、と言う意味です。

    > ペントハウスでのウジンの隙のない正装は“「自らの死を弔う為」「自らの死を哀悼する為」の正装であった

    これは全くその通りでしょう。
    ただ外観上は「姉の命日」であり「姉への哀悼の意を表する」という意味もありますね。

    このように、一つの行為に複数の意味が存する訳で、ウジンのゲームにおいて「ウジンが自殺する」という結末はほとんど必至であったと思われるものの、その意味合いは必ずしも一つではないでしょう。
    私の考えにおけるウジンの自殺の意味は、「姉を救えなかった自分への“罰”または“復讐”」です。
    それに反して、彼が予定していた「死」とは、止まっていた「時」が動き出したことにより「姉の自殺の時点と同時点において、自分も姉と一緒に死ぬという意味を含んだ「死」ではないでしょうか。
    「自分の時を止め」するべき復讐を完遂して後、「あの時点で姉と一緒に死ぬ」というのが、ウジンが「ゲームに勝利した場合」の彼の死の意味であろうと思われます。

    しかし、彼はゲームに敗北したのみならず、実は彼こそが姉を死に追いやった共犯者の一人だったという「記憶」を蘇えさせられてしまいました。
    そうなっってしまった彼の死は、「あの時点での死」ではあり得ず「そのことに今気づいた、現在の時点での死」ではないでしょうか?
    記憶の中のウジンと現在のウジンが交錯する、あの演出はそう言う意味ではないかと、私は勝手に思い込んでいます。

    > 監督コメンタリーの内容

    私はこの作品のDVDを買いましたので、先週の週末に普通バージョンと監督コメンタリーでそれぞれ1回ずつ見てしまいました。
    で、思ったのですが、この監督さん、大事なことはほとんど解説してくれていませんね。監督がしゃべってしまうと、それが「正解」となってしまうことを恐れたのか、私が思うに、ほとんど大事な点についてコメントしていません。
    冒頭の犬を抱いた男の話など、誰がどう考えたって「意味はない」はずはありません。誰がどう見たって重要な意味を持つシーンにあれだけ目立つように犬を置いておいて「意味はない」というコメントには、少々腹立ちを覚えましたよ。

    > ウジンのお尻の十字架の意味とこの刺青が彫られた時期はどうなるのでしょうか?

    これは正直、イマイチ意味を理解できていません。差し支えなければ、カイタカケンさんのご意見を伺えると嬉しいです。
    十字架やキリスト教のイメージはそこかしこに出てきます。監督がコメンタリーで「4つに分かれるクローゼットが作る空間」を指摘していましたが、監禁部屋の壁に飾られた祈りを捧げる乙女の絵やミドが祈る姿、天使の羽や「鹿が罠から抜け出すように〜」という聖書の一節、サンノク高校はキリスト教系の学校ですし、もちろんウジンのお尻の十字架もそうですね。

    これらのキリスト教系のイメージは、私的には人間の「原罪」を暗示しているのかな?などという漠然とした印象しかありません。
    でも敢えてウジンのお尻の十字架について書けば、それが彫られたのは、たぶん彼がアメリカ留学中で、彼がオ・デスを姉の死の原因と突き止め(決めつけ)、復讐を誓った時ではないか?と漠然と思います。
    復讐だけを生きる目的としたモンスターに自らを化すという十字架を彼は自らに背負わせた、という感じでしょうか?

    自分自身の想像する「オールド・ボーイ」の世界ですが、明確になっていて詳細かつ具体的に説明出来るところもありますが、まだまだその構築は発展途上であります。
    ですから、想像力を刺激していただけるご指摘を頂けるのは、大変に嬉しいことです。
    どうもありがとうございます。

  • とりあえずの返事です。 ネタバレ

    2009/11/18 16:20 by カイタカケン

    この「スアの恐怖」については、ウジンなんかよりむしろオ・デスの方が「怖かっただろうに」と、ずっとその気持ちを察することができている点がとても皮肉に思えます。

    ↑この会話をしている時は、オデスがまだアルバムを見る前です。
    つまり、オデスが怖かっただろうにと云った所で、所詮彼にとって他人事でしかない。
    状況だけで、うわべの同情を見せているだけ。
    (←オデスが近親相姦の恐怖を心底感じるのは、アルバムを見た後)
    ウジンからすれば、お前に何がわかるか!って所でしょうか。
    ウジンの表情が変化し、すかさず話題を変えてしまったのは、オデスがウジンの心理の本質を状況だけで突いてしまったから。写真の線(ペントハウスに飾ってある姉の写真の日付から、オデスが当日姉とウジンが一緒に居た証拠を掴む)は薄いと思ってます。
    あんなにこれ見よがしに飾ってあって、オデスにさぁ御覧なさいって展示してあるようなもの。
    実際、かなり念入りに見てますよね。それを邪魔したり止めたりもしていない。
    ウジンには、オデスが写真を見る事は計画の内。
    ウジンは狡猾な人物。
    彼が笑う時は仕掛けがある。
    彼の見た目(表情)と頭の中(心理状態)には乖離があり、それとは別に不意に激情に駆られるウジンもいる。
    コメンタリーで、監督は大人と子供を行き来しているみたいな事言ってましたね。
    何が言いたいかというと、ウジンの笑いは芝居の可能性が大いにあるって事なんです。
    実際、監督はコメンタリーで指摘してます、別の箇所でしたけど。

    ウジンも姉の妊娠を信じていたから、オデスとの約束どおり、ココでゲームオーバーには出来なかった、だから話題をすり替えて話をそらしてる。
    この時の構図、手前と奥で2つの状況を一度に見せる所謂縦の構図なんです。
    リバースショットによる切り替えしではなく、一画面にそれらの状況が納められている時は、手前の人物が奥の人物なり状況なりに意識をとられている、あるいは支配的的関係を暗示したり、策略をめぐらせてたりと…前後の編集等で意味が違ってきますがそういうものを暗示するケースが多いんです。
    この時点でオデスは勝利してます、だから約束どおり死んでもらおうと言った。
    ウジンにはココでゲーム・オーバーはまずい。
    まだオデスにアルバムを見せてないから。
    だから、話題を変えたんでしょう。
    何故、ウジンはオデスにアルバムを見せることに固執するのかをもう一度考えてみて下さい。

    >また、ダムでのシーンで彼がカメラを持っていることやダムであの教室での行為を再び繰り返そうとしたらしいと想像できる点からも、彼がほとんど能天気だったことが想像できます。

    ↑コメンタリーにありましたけど、ウジンのカメラ好きは彼が何でも記録したがる性格だから。どこに行くにも持って歩いているんです。
    心臓の検査のときも監禁部屋のオデスの映像を見てる。
    この場所は理科室の平らな机とは違いますよ。
    姉が居たのはダム湖の手すり。
    こんな危険な場所で、またぞろあの行為に及ぶとは考え難い。
    写真を撮るためだけでしょう。

    >スアは初めから、自殺または心中をするつもりでダムに行ったのに、ウジンはそんなことなど全く想像もせず、むしろ久しぶりであったろうと姉とのピクニックにワクワクとでもしていたであろうと思われ、スアがウジンの手を取ってダムに落ちようとした時に初めて、晴天の霹靂として姉の恐怖を知ったのではないでしょうか?
    スアがウジンに「怖かったでしょう?」と聞くのはそう言う背景であろうと、私は思います。

    ↑心中するのではありません。
    姉はお腹の子と自分だけ死ぬつもりだった。
    写真を撮るつもりだったのに、姉が後ろに倒れそうになって慌てて手を出した、そんな所でしょう。
    [怖かったでしょう?]←この台詞、字幕ではそうなってますが、吹替えでは“今まで怖かったでしょう?”に変更されてます。
    字幕には文字数等の限界があって、私はDVDを見直すとき、日本語字幕と日本語吹替えに設定して、その違いを見る事があります。
    この場面もそう、“今まで”と言う言葉が入るだけで違ってくる。
    このダム湖はOPの犬を抱いた男と対照的な構図ですが、犬に当るのが、姉のお腹の子だと思ってます。
    実は以前、理屈屋さんのスレッドに参加していた時にちょっと書いたんですが、本当に姉は妊娠していなかったの?って疑問があったんですね。そう思った最大の理由がこのOPの自殺願望のある男との画の対比です。

    OPのオデスとこの男性は心中しようとしていた訳じゃないでしょう?
    たまたまその場に居合わせ、不意に男が後ろに倒れた。慌ててオデスがネクタイを掴む。
    この時の男、動揺してましたよ。それの反してウジンの姉は落ち着き払ったものです。ちっとも動揺していない。

    >ですから、ウジンが「オレは姉ちゃんとやってないだろ、だから安心しろ」などと言ったとしても、恐らくはほとんど彼女の想像妊娠の症状改善について効果がないであろうと思われます。

    ↑想像妊娠ってどうやって収束するのかご存知なのかなぁ。。
    医者なり、妊娠検査薬で妊娠が否定されたら、数日中に生理が始まるんだそうです。
    性交渉もしていないのに、想像妊娠する事さえ考えられない(←少なくとも私には)のに。。
    性交渉を否定さえしてやれば、やがて生理が始まる、だって性交渉なしでは妊娠する筈がないんだもの。
    簡単な事でしょう?

    >彼が「噂によって生理が止まり、腹まで膨らみ始めた」と、姉についてオ・デスに話している時、僅かながら、思わず失笑してしまっていることからも見て取れます。

    ↑ウジンは姉が想像妊娠をしている事をダム湖で姉が死ぬ前に既に知っていたんでしょう?
    学校内でも妊娠説が流れてる(←だから想像妊娠したとウジンは説明してましたけど)
    じゃあ、何故、姉が想像妊娠していると分った時点で、俺はヤッテないって否定してあげないの?
    他人事だから?
    オデスが噂話の発端となった事をすっかり忘れていたのは、正に他人事だからですが、ウジンは渦中の人物、当事者でしょう?
    <愛し合ってしまっている事実が発覚すること」だけです。これだって「本人の身になれば」大変なスキャンダルではあります。>←理科室に自分が居た事がばれても大事なのに、噂に尾ひれがついて妊娠説にまでなっていたんでしょ?
    自分の身を守る為にも、性交渉をしていないのなら当然、必死で否定しませんか?
    男だから妊娠する女性の気持ちが分らない部分はあっても、自分がお腹の子の父親にされてしまう危険性があったんですよ、私なら真っ青になりますけど。。

    >ちなみに、この後者の選択が「未来を想像はすまい」と決意した、オ・デスの選択でしょう。

    ↑これは全面的に賛同します。
    ウジンはオデスとミドの未来を残した。
    つまりオデスを殺すつもりもなかった(ある条件を満たせばですけど)
    姉の死によって絶たれた、自分と姉が手に入れることの出来なかった未来をこの2人に託した。
    銃の入手の自殺用の為であって、オデスを殺す為ではない。

    >私の考えにおけるウジンの自殺の意味は、「姉を救えなかった自分への“罰”または“復讐”」です。
    それに反して、彼が予定していた「死」とは、止まっていた「時」が動き出したことにより「姉の自殺の時点と同時点において、自分も姉と一緒に死ぬという意味を含んだ「死」ではないでしょうか。
    「自分の時を止め」するべき復讐を完遂して後、「あの時点で姉と一緒に死ぬ」というのが、ウジンが「ゲームに勝利した場合」の彼の死の意味であろうと思われます。

    ↑仰ってる意味は分るんですが…
    ココでひとつ質問。
    この日にウジンが自殺するつもりだったのは姉が死んだ日だからですが、じゃあ何故監禁年数が15年だったか?です。

    > ウジンのお尻の十字架の意味とこの刺青が彫られた時期はどうなるのでしょうか?

    これは正直、イマイチ意味を理解できていません。差し支えなければ、カイタカケンさんのご意見を伺えると嬉しいです。

    ↑これは次回お返事します。

    で、質問です。
    @姉と俺は承知の上で愛し合った”→エレベーターに乗り込み、室内に残ったオ・デスに向って“お前達に出来るか?”

    ↑この場面で、ウジンが云っている”愛し合った”の意味は?

    Aダム湖での姉の台詞“私は後悔していない、ウジンは?”
    姉は何を後悔していないと云っているのかと言う事と、この問いかけに対して、もしウジンが答えたとしたら、あるいはウジンは言葉と内心が乖離する(嘘をつく人間)ので、どう思ったかでもいいですけど…

    B何故、15年監禁されたか?15年の意味。

    以上です。
    これ以上はDVD見直さないと無理ですので、返事は遅れます。では、では…

  • 男性も想像妊娠できますよ ネタバレ

    2009/11/18 19:40 by バナバナ2

    『ブロークバック・マウンテン』のところで書こうと思ったのですが、なんと、男性も想像妊娠ができるのです。

    出版当時、ハーバード・メディカルスクールの大学准教授だった、ディードリ・バレット著の『妊娠した男』に、そういう人が紹介されてました。
    バレットさんは精神科の催眠療法を専攻している人で、この本はバレットさんがインターン時代から、特に印象に残った患者さん7人の症例をピックアップして書かれたノンフィクションです。

    表題の『妊娠した男』の章では、バレットさんがテキサス医科大学に勤務していた時に、石油の掘削場で働く男性が、既にお腹が大きく乳房も膨らんだ状態で病院に来たので、最初は内科で検査したところ何も病変が見つからなかったので、精神科のバレット先生のところに回されてきたのです。

    この男性はゲイで、同居した男性が病気で死亡し、「もし彼の子供がお腹にいたらどんな
    に幸せだったか」と思っていたところ、だんだんお腹が膨らんできたというのです。

    私はこの本を子供のスイミングに付いていって待っている間に読んでいたのですが、この章は泣きそうになりました。

    …ということで、ホルモンが全く違う男性でも想像妊娠ができるのですから、性体験の無い女性も想像妊娠はできると思いますよ。

    元祖!素朴な意見 さんの新解釈が正しいとすると、本当に根底が覆ってしまいますね。
    でも、私は『オールド・ボーイ』は苦手なタイプの映画だったので、もう一回見て確かめる気力がありません。
    ごめんなさい。

  • Re: 素朴な疑問

    2009/11/18 20:10 by バナバナ2

    <追記>上記の本の男性が、どうやって想像妊娠を終わらせたかというと、催眠療法で無事出産した(正し、子供は生まれずに無になった)というイメージを与えたら、お腹と乳房がすぐに引っ込んでしまったそうです。

    ちなみに、妄想・想像好きな人が、もし子供の頃に虐待されていたら多重人格になりやすく、人格統合するには催眠療法が一番治療しやすい、という事も書いてありました。

  • Re: 素朴な疑問 ネタバレ

    2009/11/18 22:43 by カイタカケン

    はじめまして、バナバナ2さま。

    >この男性はゲイで、同居した男性が病気で死亡し、「もし彼の子供がお腹にいたらどんな
    に幸せだったか」と思っていたところ、だんだんお腹が膨らんできたというのです。

    ↑驚きました(びっくり)。
    こんな事が起こるんですね、勉強になりました、感謝。
    男性が妊娠する話はチラホラ聞いたことがあるんですが、大抵は都市伝説の類が多くて…

    実はこの作品、以前他の方のスレッドに参加して、初見とガラッと印象が変った、私にとっては思い出深い作品なんです。
    その時にこれはないだろう退けたのが、今回の素朴な意見さんの説なんです。
    だから、私は興味があるので、彼がどういう風に思考してくるか楽しみにしているんです。
    こうやってやり取りしていくうちに、作品理解が深まり、自分だけでは気付けないことに辿り着ける時がままあるんですね。私はこのサイトで何度もその体験をして来ましたし、その瞬間が一番、幸せなんです。
    いろんな事があってもココを利用してるのはその為。
    こういう性格ですので、互いのレビューを誉めあうばかりのレスよりも、私は俄然コッチのほうが燃えます(笑)

    バナバナ2さんも、できればもっと議論に参加して欲しいと密かに思っている方のひとりです。
    女性でそういうキャラ、少ないですしねぇ〜
    是非、今後の活躍を期待してます!

    では、また何処かで…ありがとうございました。

  • 興奮しているので、取り敢えず「身勝手な」返信を ネタバレ

    2009/11/19 12:30 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、バナバナ2さん、レスを頂きありがとうございます。

    バナバナ2さんへ

    > なんと、男性も想像妊娠ができるのです

    そうなんですか!私もビックリです。
    貴重な情報をありがとうございます。私も「妊娠した男」という本、読んでみたくなりました。

    これまで「意見交換の相手がカイタカケンさんだけ」というパターンが常という感じなので、「このやりとりを読んだ他の人はどう考えるだろう?」ということを、いつもとても気にしています。
    「そりゃないだろ、お前」というご批判や「よくぞおっしゃって下さいました」といった賛同など頂くと、どちらであってもとても嬉しく思えます。
    よろしかったら、今後とも、ご批判でもご賛同でも、あるいは全く異なる第三のご意見でも、気軽にご参加頂ければなぁ、と望んでいます。


    カイタカケンさんへ

    > この時の構図、手前と奥で2つの状況を一度に見せる所謂縦の構図なんです

    そうです、この「あの日、ダムであったこと」を話しあうウジンとオ・デスのシーンでの構図その他は、興奮せずには話せないくらい、非常に緻密で、実に巧みで、あらゆる想像をかき立てさせられる、この作品の中でもピカイチの表現になっています。

    このシークエンスでは、基本的に一番奥に「鏡の中のウジン」がこちら向きにいて、次に「実物のウジンの背中」がその手前、そしてその遥か後ろに「鏡の中のオ・デス」がいて、最後に最も遠く、オ・デスの後ろに、「写真の中のスア」がいるんです。

    で、彼らは話す時、「常にその位置のままではない」のです。
    これがスゴイ!!

    例えば、
    オ・デスが「怖かったろうに」と呟く時、彼はどこを見ているか?
    その他にも、たくさんありますよ。本当に興奮せずにはいられません。
    鏡の中のウジンが鏡の中のオ・デスに話したり、そうかと思うと本物のウジンが振り向いて本物のオ・デスに話しかけたり…。

    ここはこの作品全体の中の、一つのクライマックスです。虚実取り混ぜて「謎解き」が行われ、その虚実は実は示されているのですが、観客にそうと分かる形で改めて「謎解き」がされるのが、ラストのエレベーターの中、なのですね。

    凄いんです、この監督。
    面白いんです、この作品。

    もう、興奮が止まらないので、今はこの辺でやめにしときます。

    すみません、興奮しているのであらためてご質問の点について私の返事は、落ち着いてからにさせて下さい。

    では、また遠からず必ず返信を致します。

  • Re: 素朴な疑問

    2009/11/19 13:58 by バナバナ2

    元祖!素朴な意見さんへ

    私は『妊娠した男』の本を読んで、人の心の奥深さを体験していたので、

    >さて一方、姉のスアですが、私の考えでは彼女の身体症状は
    >「想像妊娠」というよりは「むち打たれてもいないのにミミズ腫れができる」
    >といった例に見られる、心身症状に近いものではないか?
    >と思っています

    などの、元祖!素朴な意見さんのご意見は「鋭いかも!」と思いました。
    お二人のやりとりで出てきた箇所を、もう一度確かめてみたい気もするのですが、何分この映画、負のエネルギー満載なので、もう一度見るにはかなりの勇気が必要です。

    『妊娠した男』では、他にポルターガイストみたいに物を動かせる人も登場してました。
    催眠下の無意識の状態の時に、患者が物をポンと飛ばすので、さすがに筆者も科学的な説明が着かないし、内心気持ち悪く思った、などのエピソードも出てきて面白かったですよ(このお医者さん、女性なんです)。
    文体も読みやすいし、是非お薦めします。


    カイタカケンさんへ

    私は映画を見て直感的に思った感想を徒然に書いているだけなので、理知的に分析して意見を交換するのは苦手です(また、精神的にも打たれ弱いし)。
    でも、他の方達の意見を見て、私もハッとすることが多々あります。
    実は、カイタカケンさんのレビューも、目から鱗になることが多く、以前から隠れファンです(隠れなくてもいいかもしれませんが)。

    元祖!素朴な意見さんやカイタカケンさんのように、非難合戦にならずにお互いの感想をぶつけ合うのは意外に難しいですよね。
    だんだん熱くなり過ぎて、目的が相手をねじ伏せる事に変わってしまってる人達も、よく見かけますから。

    >こうやってやり取りしていくうちに、作品理解が深まり、
    >自分だけでは気付けないことに辿り着ける時がままあるんですね。
    >私はこのサイトで何度もその体験をして来ましたし、
    >その瞬間が一番、幸せなんです。

    けなし合いでなく、内容の濃い意見対決は、実はこっそり見てるだけの人達も幸せにしてくれます。
    他の意見も聞けないと張り合いがないかもしれませんが、お二人の対決楽しんでいる人もたくさんいると思うので、今後の展開を期待してます。

  • ウジンの「ゲーム」とはそもそも何か?(スゴイ長文) ネタバレ

    2009/11/20 14:40 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    カイタカケンさん、こんにちは。
    ご質問頂いた点につきまして、私の思うところを書きます。

    まず、明確なご質問の形をとって尋ねられたのは、

    @理科室に自分が居た事がばれても大事なのに、噂に尾ひれがついて妊娠説にまでなっていたんでしょ?
    自分の身を守る為にも、性交渉をしていないのなら当然、必死で否定しませんか?

    A姉と俺は承知の上で愛し合った”→エレベーターに乗り込み、室内に残ったオ・デスに向って“お前達に出来るか?”

    ↑この場面で、ウジンが云っている”愛し合った”の意味は?

    Bダム湖での姉の台詞“私は後悔していない、ウジンは?”
    姉は何を後悔していないと云っているのかと言う事と、この問いかけに対して、もしウジンが答えたとしたら、あるいはウジンは言葉と内心が乖離する(嘘をつく人間)ので、どう思ったかでもいいですけど…

    C何故、15年監禁されたか?15年の意味。

    の4点ですね。一つ一つ見ていきましょう。

    @なぜウジンは姉の妊娠を否定しないか?
    簡単です。
    まず、スアに対してそれを否定する意味のことを言わなかった理由。
    スアが、ウジンを含めた他の誰とも寝ていないという事は、「当然にスアも知っているから」。
    普通に考えれば、誰にでもこのことはすぐに分かります。

    ある女性が妊娠の兆候を示したからといって、寝た覚えもないその女性に向かって「君はボクの子を妊娠してないよね?」とか「ボクと君の間に肉体関係はないよね?」などと言う必要は全くありません。そんなことを言ったら、逆に気味悪がられてしまいます。
    男も女も両方とも、お互いに肉体関係がないと分かっているのに、それでも女は想像妊娠してしまっているのです。「妊娠した男」という本でも読んでいなければ、このことはとても不思議ですし、想像妊娠してしまった女を「相当なおバカ」と思ってしまいますよね。
    でもそういう訳だから、ウジンがオ・デスに「スアの想像妊娠」の話をする時に、「心から愛していたスアをバカにすることになっているにも関わらず」失笑してしまっているのです。

    次に、「スアは妊娠している」などと、噂をしている人達に対して。
    これには烈火の如く怒って「姉は妊娠などしていない!」と断固否定したでしょう。しかし、「姉を妊娠させたのはお前か?」などと言われでもしない限り、「自分は姉と寝ていない」などと否定する必要が全くないことは今述べた通りです。
    また、聞かれてもいないのに「姉とボクは寝ていません」などと自分から言ったとしたら、逆にもの凄いスキャンダラスな噂になってしまうでしょう。
    客観的な事実として、以前にも書きましたが「スアとウジンは近親相姦」という噂は全くたっていません。ですからウジンがわざわざ「自分と姉は寝てない」と否定する必要も必然性も全くないのです。
    「ウジンが姉と寝ていない」という仮定の下では、この結論はあまりにも当然なのです。

    A「愛し合った」の意味は?
    B「後悔していない、ウジンは?」の意味は?
    これまた簡単です。
    読んで字の如く、「愛し合った」のであり、「愛し合ったことを後悔していない」のです。
    問題なのは「愛し合った」と聞いたとき、「どのように?」と観客が「想像してしまうこと」でしょう。それが物語の中において、スアを苦しめる噂を呼び、更にはスアに想像妊娠の症状を顕わさしめる暗示になった訳です。
    この辺りには、実は監督の密かな「悪意」というか「意地悪さ」を感じます。
    つまり、「愛し合った=プラトニック」も全然ありえるけれども、「愛し合った=近親相姦」もありえるように監督がワザとしていると思われるのです。
    そうしておいて、オ・デスがやってしまったことを観客にもやらせようとしているのだと私は感じます。
    どちらにも解釈できるようにするために、例えば、オ・デスは3回も「お前は実の姉と寝た」という意味の言葉をウジンに投げつけさせているのに対し、その3回ともウジンは沈黙で答えます。しかも全く無表情のポーカーフェイスだったり、後ろ姿だったりで、観客はその沈黙がYesなのかNoの意味なのか、全く読み取ることができません。
    しかしそれに、対し。
    オ・デスとミドとの関係は、誰がどう見ても、例えば無理矢理に「あれは挿入はしてない」とか、変な話「射精はしてない」などと、その関係を「近親相姦の定義を持ち出すことなどによって否定することが絶対にできない程までに」ハッキリと見せているのです。この対比は明らかに「監督の作為」です。

    長くなりましたが結論を述べますと、「愛し合った」と「後悔していない」は、私の立場からは「プラトニックな意味である」というのが答えになります。
    そして、その答えにより私の頭の中の「オールド・ボーイの世界」に何らかの不都合が生じるとは、私には全く思えません。

    Cウジンは後悔しているか?
    私は、ウジン=オ・デス、もしくは「ウジンならばオ・デスである」かつ「オ・デスならばウジンである」という「二つの命題」が双方向で真である、必要十分条件であると考えているので、この質問への答えは「ラストのオ・デスの選択が示している」というものになります。
    つまり、オ・デスはミドとの関係を清算しないどころか、記憶を抑圧してまで継続しようとしていると思われ、このことから考えれば、「当然後悔などしていない」ということになりますね。

    ところで、ここで私から逆に質問なのですが、

    > ウジンは言葉と内心が乖離する(嘘をつく人間)

    というご指摘が、どうも納得できないのです。これはどのような意味でしょうか?
    「嘘」というのは一般に、「自分の記憶している事実とは異なる事実を述べること」だと私は思っていまして、その点から見て「ウジンが嘘を言う人間である」とは思っていないのです。

    ウジンが、ゲームの中においてオ・デスを騙している、といったことからそのような印象が出来るのでしょうか?
    だとしたならば、
    ウジンのゲームは、もともとオ・デスを罠にはめるためのものですので、ゲームの中においては、ウジンが真実でないと分かっていることを真実であるかのように述べたりしても、これはゲーム中において許された範囲の駆け引きであって、「ウジンが(人格的な意味に置いて)嘘をつく人間である」という解釈には、私はなりません。
    前にも書きましたが、ウジンはオ・デスとのゲームにおいて、むしろフェアなプレイヤーであると思っているのですが…。

    Dなぜ監禁は15年なのか?
    これには2つの理由があると思います。
    まず簡単な方から。
    オ・デスが監禁された時点で、ミドは4才です。単純計算で15年を足すと19です。恐らく韓国では18才以下の少女と成年者が性的関係を持つことを法律で禁じているのではないか?と思います。韓国の法律を全く知らないので、憶測に過ぎませんが、ウジンのゲームの目的の一つである「二人が心身ともに愛し合う」ために「法律」がその障害となってしまわないための期間が15年だった。
    だから監禁が15年。これは分かり易いと思います。

    次に、ちょっと難しい方。
    前にも書きましたが、「オ・デス=ウジン」という事実があるでしょう。ウジンは、自身が生まれてからダムで姉を「死なせる」までと同じ期間で「オ・デスを産み、育てなければならなかった」のです。しかも「復讐の鬼(モンスター)と化した現在のウジンと全く同じ状態にまで」です。
    単に、オ・デスとミドが父と娘であると認識できないようにすれば良いだけでしたら、オ・デスを監禁するよりは、ミドを誘拐してしまった方が簡単ですし、年月も15年までは必要ないのではないでしょうか?。
    しかし、オ・デスを「ウジンと同じモンスターにまで育てる」という事のためには、15年でも足りないくらいかも知れません。
    と言うわけで、「15年の監禁」や、ついでながら「妻の殺害」や「ミドの保護」も必要だった、というのが私の考えです。


    ご質問への回答は以上ですが、せっかくなので以下に「ウジンの復讐とは、そもそも何なのか?」について若干書かせて頂きます。

    スアがダムで死んだ「後の」場面を、カイタカケンさんはどのように想像されているでしょうか?
    私は、次のようだったのでは?と想像しています。
    つまり、スアが転落した後、ウジンはその場で気絶をしてしまいます。そして相当期間の後に目覚めた時には、精神に障害を負っていただろうと考えます。そしてダムとは全く離れた場所で放浪しているところを保護されたのではないか?と思います。
    なぜならば、ジュファンの言によれば「スアは1週間ほどダム湖の水面に浮いていた」のです。ウジンが気絶をしたり、正気を失ったりしなければ、すぐに警察や救急を呼んだハズです。少なくとも1週間も愛する姉をダムの水面に浮かべておく様なことは絶対にしないでしょう。

    また、この事件によって、恐らくウジンの両親は、スアとウジンとの関係がどのようだったかを察してしまったでしょう。その結果、ウジンをアメリカへ留学させて、精神的な治療を受けさせたと思われます。
    アメリカでウジンは元々弱かった心臓だけではなく、メンタルのケアも受けたでしょう。やがて時を経てウジンは以前と全く元通りにまで回復をしますが、おそらく「ダムであったこと」だけはどうしても思い出せなかったと思われます。
    なぜなら、「それを思い出すこと=自分を姉殺しであると思い出すこと」だからです。そもそもそのために精神に障害を負ったと思われますし。
    とにかく、自分自身を守るために、自身の無意識によってその記憶は(オ・デスがラストでしたように)抑圧されたのだろうと思います。

    このため、ウジンは「誰が姉を死に追いやったのか?」を追求することになってしまいました。
    噂を流した者、姉に想像妊娠をさせた人間、姉を苦しめ自殺にまで追いつめた人物を問い続け、人を雇って調査させ、やがてオ・デスに辿り着き、自らを復讐の鬼である「モンスター」へと化する、という方向へ走りだします。
    ゲームを始めてしまうのです。

    しかし実は、ウジンがオ・デスに言った言葉と全く同じく、ゲームを始める動機となった「誰が?」という質問は「間違った質問」でした。
    「正しい質問」は、「誰が姉を想像妊娠させたか?」や「誰が死に追いやったか?」という問いではなく、「なぜ姉は死なねばならないほど苦しかったのか?」という質問でした。
    それを問うことで、スアがウジンとの関係をどれほど嬉しく思い、故にどれほど恐れ、どれほどその恐怖からウジンを守りたかったのか?を知ることになったハズです。
    もしも、そうなっていたならば(オ・デスがミドを守るために見せた必死の狂態を見るまでもなく)、ウジンが復讐の完遂に固執し続ける(ペントハウスに向かうオ・デスと全く同じように)ことはあり得なかったでしょう。

    「誤った質問ばかりして、正解にたどりつけなかった」のは、ウジンもオ・デスも「全く同じ」なのです。そして「自らを復讐のみに生きるモンスターと化してしまった」という点も同じなのです。
    更には「一人で泣いている者の苦しみを察せられず、世界と一緒に、皆と一緒に蔑み笑う」点も同じ、「復讐の原因となる自らの罪を(記憶の抑圧により)思い出せない」のも同じ、何もかも「完全に同じ」なのです。

    こうして考えるとウジンの始めた「ゲーム」の本当の意味とは、
    オ・デスによって「姉を死なせたのは自分だ」と気づかせて貰うという結末によって「自分の罪を思い出し、モンスターでない普通のウジンに戻りたい」「自分自身に虚しい復讐などやめさせたい」という、ウジン自身の無意識の発動であり、その成就ではあった
    と言うのが私の結論になりそうです。

    しかしウジンは、誤った質問でそれに気づくのが遅すぎ、ゲームという自分自身が仕掛けた罠から自分自身を救うことはできませんでした。
    ウジン自身がオ・デスに「早く来て下さい」「早く会いたい」と何度も言っている点に、とても救いのない悲しみを感じます。

  • この物語は「愛の物語」なのですね ネタバレ

    2009/11/21 10:55 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    すぐ前の投稿をした後、よくよく考えてみたら「私が間違っておりました」という点に気づいたので、「一部、自説撤回」のご報告をば。

    撤回を致しますのは、

    > 誤った質問でそれに気づくのが遅すぎ、ゲームという自分自身が仕掛けた罠から自分自身を救うことはできませんでした

    > とても救いのない悲しみを感じます

    の部分です。

    ウジンもオ・デスも「ゲーム」という罠から、ギリギリの所で抜け出すことに成功していました。「遅きに失した」感はあるものの、「間に合っている」「この物語は、それでもやっぱりハッピーエンドなのだ」と思える物語になっています。

    というのも、オ・デスの狂態を見たウジンは、「自らの意志で」復讐をやめることができてましたから。
    以前にも書いたのですが、彼は確かに「復讐には失敗した」のですが、「復讐に失敗する」ということは必ずしも悪いことではなく、むしろ良いことです。
    ましてや自らの意志でゲームを降りられたのは、一つの救済といえます。

    しかも、
    ウジンがこの救済を受けられたのは「ミドを思うオ・デスの必死の姿を見たから」であって、これが「あの日のダムでのスアの思い」をウジンに実感として感じさせた結果でしょう。

    「誰がスアを?」は間違った問いで、「なぜスアは?」「誰のためにスアは?」が正しい質問であった、というようなことを前に書きましたが、その問いの答えを目の前のオ・デスの姿に見つけることが出来たのでしょう。

    エレベーターの中でのウジンの死は「あのダムでの、姉と一緒の時点」であるかもしれません。


    余談になりますが、オ・デスもウジンと全く同じく、自らの意志で復讐を放棄してますよね。そしてその結果として「連鎖的に」ウジンが救済されている。
    ウジンの復讐がオ・デスの復讐を「連鎖的に」呼んでいるのと全く同じ事が、全く逆の方向に、仇同士の赦しによって起こっている奇跡を、十分なリアリティーと説得力を持って見せられたことに感動してしまいます。

    ウジンのお尻の十字架や、オ・デスとミドが添い寝をするシーンで、オ・デスがまるで十字架にかかったイエスのように見える絵があります。
    それらに象徴されるように、この作品には、「憎むべき、復讐すべき相手の罪さえ、汝の罪を汝が許されたいと望むように、赦せ」といった、キリスト教的「愛」の思想が満ち溢れている、そうした前向きの物語なのだということが分かりました。

  • Re: 素朴な疑問 ネタバレ

    2012/10/17 6:09 by 未登録ユーザロバのドンキー

    > 「ウジンと彼の姉の間には、肉体的交渉があったのか?」
    > です。

    > で、答えとしては「私の見る限り、どうもなかったらしい」というのが結論なのです。
    >
    > 素朴な疑問です。
    > ウジンと姉はプラトニックだったのでしょうか?それとも…。


    姉弟の教室でのシーン。

    ウジンはまず姉のパンツをおろして脱がせていますよね。これは挿入を前提とするセックスを強く連想させる動作です。

    セックス未経験の若い男女が、こういうラブシーンでまずパンツを先に脱がせるでしょうか・・

    未経験の頃、まずパンツを脱がせて陰部を覗こうなんて思いました? もっと他のことをしませんか? まだセックスを知らないときって。

    次いで、姉自らブラジャーを外しています。次いでウジンが胸を吸って(舐めて?)います。
    これら一連の動作から、プラトニックである、と考えるその思考回路がイマイチ良く分りません。

    もしまだセックスを知らないロー・ティーンの2人なら、キスして服やブラの上から胸を触って喜んでいるくらいじゃないでしょうか。経験がなく恥じらいがあれば、下にはなかなか手は伸びないものです。一種の畏れのようなものを感じる行為だからです。

    それに、教室でパンツをおろしブラを外し胸を吸って、いわゆる「乳くりあっていた」のに、プラトニックと言えるでしょうか? この現場を目撃したとき、誰が2人はセックスはしていない、と解釈するでしょう。
    この点、監督さんはわりとあからさまな描写をしていると思いました。


    > そして理由の二つ目として、ウジンがオ・デスに「姉を(想像)妊娠させたのは、ウジンのイチモツではない!オ・デスの舌だ」と発言していることです。


    「妊娠の噂なんて広まらなかったら、そういう方法で傷つかなかったら、姉は生きていたのに・・」とオデスを責める気持ちを現しており、「姉が死んだのは姉弟で愛し合ったからではない、セックスしたせいでもない、オデスが噂を流すという行為のせいだ」ということを、「お前の舌が妊娠させた」と表現している場面だと思います。そうすることにより、ウジンが復讐へ至る思考回路を現す言葉かと。

    やったかやらないか? 挿入したのかいちゃついていただけなのか? はここではあまり重要ではないようにも思います。問題は姉弟で性的触れ合いを含む方法で愛し合い、タブーである性的触れ合いがあったからこそ、実の姉弟であった2人はとても苦しみ、幼いだけに、性的な触れ合いを含んでいる2人の関係が怖かった。
    もし、キスもしないで手をつなぐだけ、という本当の意味でプラトニックな恋であったなら、姉は自殺するほどには追い込まれなかったと思います。例えデタラメな噂を流されたとしても・・姉を殺したのは、噂のせいだけではなく、実際にプラトニックではない、実の姉弟なら超えてはいけない一線を越えた恋に苦しんだからです。

    その恐怖から互いを解放するために、姉は死を選ぶが、大人でさらに15年の監禁を生き抜いたオデスはもっと強いわけです。敵を容赦なく拷問し、いざとなったら自分の舌を切ったり、催眠術師に頼んで娘と知った記憶を消そうとしたり。
    このオデスほどの根性と気迫があれば、姉弟は互いの愛を恐れ、姉が死ぬ、またはダムで姉の手を放して死なせてしまうこともなかったはず。姉も弟も結局悲劇的な死を迎えるけど、オデスは悲惨な事件を2つ経験しても生き残り、娘と愛し合う人生を選びます。これは、ウジンら姉弟とは真逆の結果です。

    もし、教室でのシーンが、軽くキスして抱き合っている程度であれば、セックスして妊娠したという噂は酷いものになりえます。でも、相当生々しくセックスを思わせる絡み合いをしていたのですから、実際に挿入はしていなかったからと言っても、物語に大きな変化をもたらすとは思えないのですが・・「姉弟の性的な触れ合い」を描くことで、この点、映画の中で、監督は曖昧性を残していないと思います。

    映画は画で物語を表す総合芸術です。監督は、明らかにセックスをにおわせる演出をここではしていると思います。そして、オデスがウジンに何度も何度も「お前は姉さんと寝た」と言い寄っているけど、ウジンは言い返しません。

    もし、とても愛する女性に男性が手をつけていなかったら、それはとてもとても重大な事実で、特にオデスには声を大にして主張し、オデスを責めたかったはず。「俺は姉を愛していたけど、だからこそ手をつけていなかったのに」と。こういう思いもとても強いものが人間あると思います。特にまだ若くて純粋な頃は(バージンの頃ならなおさら・・)。

    この作品では、オデスもまだとても若い娘さんとセックスしていますよね。ルックス的には少女と言っても良い見掛けです。催眠術をかけられていたので仕方なくはあるのですが、もし、こんなに若い子には簡単には手をつけない、というタイプの男性であれば、この悲劇には巻き込まれなかっただろうにとも、苦々しく思いました。年齢が釣り合っていなく、そのことを乗り越える前段階のためらいも感じられません。この作品の2人の主人公のオデスとウジンもセックスをしている、という構図の元にこの作品は構成されているように感じます。

    でも、一番は、教室のシーンがとても官能的に撮影されていて、プラトニックでバージンな気配を感じさせるシーンではないことが、オデスの生々しいセックスシーンと重なって、実際のメイクラブのシーンはないにせよ、ウジンと姉とのセックスの可能性から逃れられないタイプの映画として仕上がっているように思います。

  • プラトニックではない理由、もう1つ。 ネタバレ

    2012/10/17 15:31 by 未登録ユーザロバのドンキー

    あともう1つ、ウジンらがプラトニックだった場合、オデスとミドを実際にセックスさせて近親相姦に追い込むことが、ウジンのオデスへの復讐として成立しなくなると思います。

    仮に本当は姉弟に肉体関係がない場合、自責の念から逃れる為にも、ウジンにとっては「一線を越えてないこと」は重大な事実となったはず。きっとそこが心のよりどころになるくらいのレベルだったのではないでしょうか。

    そんな中、復讐心を燃やすオデスへの復讐の中心が、実の娘と性的交渉ができるよう15年の長い歳月引き離し、娘とセックスさせそれをばらすこと、だと、復讐のバランスが取れていなく、復讐の内容は、本当はやってないのに、近親相姦したという噂などで父娘を破滅させる、そういう復讐内容になりはしないでしょうか。

    実の親子であるオデスとミドに性的関係を持たせることが復讐と描かれていることもまた、ウジンと姉の具体的/肉体的な近親相姦があったことを、指し示しているように思います。もしプラトニックであるなら、とんでもない飛躍した発想の復讐を実行した弟なように映ります。「オレたちはプラトニックだったのに!噂のせいで姉は殺された! 仕返しに娘とファックさせてやる」みたいな。
    ウジンをこんな復讐をする程に苦しめたのは、姉の死だけではなく、やはり、姉との間にあった禁断の関係、近親相姦が、ウジンをここまで駆り立てたように感じられます。

  • 復讐の物語ではなく愛の物語と捉えれば ネタバレ

    2012/12/28 11:20 by 未登録ユーザ元祖!素朴な意見

    一つの物語をどのように解釈するかは、見た人それぞれで良いと思うので、無理に結論を一つに絞る必要はないとは思いますが、やはり私は「二人の間に肉体的交渉はなかった」と考えています。

    以下に問いかけられた部分に関する私なりの考えを書きます。ご参考にして頂ければ幸いです。

    > もしまだセックスを知らないロー・ティーンの2人なら、キスして服やブラの上から胸を触って喜んでいるくらいじゃないでしょうか。経験がなく恥じらいがあれば、下にはなかなか手は伸びないものです。一種の畏れのようなものを感じる行為だからです。

    遠い昔のことなので、どうだったか?は記憶の彼方のことですが、私の考えでは「まずパンツをおろす」も有りではないか?と思います。
    具体的な行為を知らない二人なワケですから、変な話、何でも有りではないでしょうか?
    一定の段取りを踏むようになるのは「慣れてから」や「情報を仕入れて」でしょうから、「いきなり○○」こそ、経験がない事の証であるように私には思われます。
    例えば、ケースは異なりますが幼児がお医者さんごっこをする場合、何の先入観もないので、イキナリ下半身を見る・触るにも、何らのいやらしさも後ろめたさも感じないということがあり得るであろうように、彼ら姉弟もそのような無邪気な行為であったと想像する事に、さほどの不自然さを私は感じません。
    また、映画的な部分を指摘すれば、オ・デスの方の行為には、露骨かつハッキリと、肉体的交渉があったと描写されているのに、他方のウ・ジンの教室のシーンではハッキリと交渉がなかったことが分かるようになっており、「それ以前・以後に確かにあった」と思える「シーンが全くない」ことの意味を考えるべきではないでしょうか?
    更に言えば、オ・デスが実の娘と交渉を持ってしまった事を聞いたウ・ジンは、「催眠術をかけられているとは言え、本当に近親と肉体的交渉を持ってしまうものだろうか?」と疑問を呈してさえいます。
    自分が姉と交渉を持っていたのなら、例え近親であろうとも畏れを超えてそうなってしまう事があり得る事は、身を以て知っている訳で、そうした疑問を呈すること自体がおかしい描写になってしまいます。

    > オデスへの復讐の中心が、実の娘と性的交渉ができるよう15年の長い歳月引き離し、娘とセックスさせそれをばらすこと、だと、復讐のバランスが取れていなく、復讐の内容は、本当はやってないのに、近親相姦したという噂などで父娘を破滅させる、そういう復讐内容になりはしないでしょうか

    私の考えでは、この物語は復讐の物語ではないのです。愛の物語であり、ウ・ジンはオ・デスに実の娘との愛を成就させ、それを命を賭けてでも貫いて貰いたいのです。それがこの映画のみせる物語の本質だと私は考えます。
    ウ・ジンが復讐をしたのは、オ・デスに対してではありません。オ・デスには、禁断の愛の成就を託したというべきでしょう。
    ウ・ジンが復讐したのは、世間や道徳観念や常識から恐れを抱き、姉との愛を貫き、成就させ、そして姉を護る事の出来なかった、情けない自分自身に対してです。

    最初に書きました通り、映画の解釈は人それぞれで、何が正しい、これは誤りだという事はないと思います。
    私が、ウ・ジンと姉との間に肉体的交渉がなかったと考えるのは、この映画全体を前述したように解釈するからです。
    ウ・ジンと姉との関係をプラトニックと表現することを「適当でない」と感じられる方も少なからずおられるかも知れませんが、私としては、教室でのあのウ・ジンと姉とのからみも、先程も書いたように、ある意味では幼児のお医者さんごっこのようで、(オ・デスとミドとの行為の描写が必要以上に生々しいのと対照的に)いやらしさの全くない身体的接触であって、これをプラトニックという表現することに、それほど疑問を感じてはいません。

    繰り返しでくどいかも知れませんが、これは私の考え方で、他の方がそう考えなくても別に一向に構いません。私と異なる考えの人に「おかしい」とか「間違いだ」などと主張するつもりは毛ほどもありません。
    しかし、取り敢えず今回頂いた指摘では、「自分のこの映画に対する解釈・見方がおかしかった」と思うには至っていません。

    自分としては、このスレの始めから書いているこの映画の解釈の方が、スッキリと腑に落ちる感じです。

  • Re: 素朴な疑問 ネタバレ

    2018/10/8 16:41 by 未登録ユーザ名無しのマンション管理人

    映画の中でウジンが「俺と姉はお前と違って覚悟の上で愛し合った」と言ってなかったっけ?

    どっちにしても悪いのは姉にちょっかい出したウジンでしょ。

満足度データ

オールド・ボーイ〈2003年〉
100点
40人(11%) 
90点
78人(21%) 
80点
83人(22%) 
70点
66人(18%) 
60点
37人(10%) 
50点
17人(4%) 
40点
15人(4%) 
30点
8人(2%) 
20点
6人(1%) 
10点
8人(2%) 
0点
3人(0%) 
採点者数
361人
レビュー者数
142
満足度平均
73
レビュー者満足度平均
72
ファン
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観たい人
124人

 

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