これはまた別の話し
2004/9/6 11:56
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最大素数
*クチコミ板「これはまた別の話し(序)」より続くネタばれ編
例えば、ランスロットは魔術師マリーンの愛人である妖精ヴィヴィアンに、幻の湖の宮殿で育てられ(なので通称「湖の騎士」)、後にはアーサー王妃グウィネヴィアと愛し合う、なんちゅう話しは全くのヨタ話し扱いでばっさり切り捨てられており、そういう無視されたエピソードは他にもいっぱい、と言うよりほぼ全部ですね。
マリーンにしてからも魔術師ではなく、魔術師伝説の元ネタとして、“尋常ならざる知恵者”を設定した、という感じです。
ともあれ、愛され語り継がれてきた理由の筈の「伝説」を殺ぎ落としてしまった結果はどうなのか。
そうして出来上がったものは勿論「史実」では無く、もう一つの「伝説」でしかないように思います。で、あらためて“物語”として本作を振り返ると、独立したお話しとしてはちと力が弱いと思います。
例えば、優れた騎士は死して後名馬とて生まれ変わる、との前置き、“原作”アーサー王伝説には無い(ただし、一般的な言い伝えとしてはある)新たな「伝説」の筈ですが、これが全然生かされていませんね。ランスロットが生まれ変わった駿馬がグウィネヴィアの寵愛馬になってアーサーを嫉妬させる、というように「伝説の元ネタ」こだわりにつなげてほしかったゾ。
また、アーサーと、ランスロット達の結びつきの描写が全然ダメです。ダメと言う以前に、殆ど無い。15年間共に戦ってきた仲間です、と説明があるだけです。なので、最後には自分の意思を曲げてでもアーサーのもとに駆け付けるシーンから“15年の重み”を納得してしまうという逆の連想になってしまうのです。“15年の重み”を認めさせてこそ最後の決断に説得力が与えられ、観客はその決断を納得して受け入れ、ついでに共感して感動してしまうこともできるわけです。
他にも結局のところ周知の“原作”「伝説」に説明を頼ってしまったところはあり、完成度は低いと言わざるをえません。
一方、グウィネヴィアの造形は、やりすぎのように感じました(笑)。これでは“原作”「伝説」の冒涜です。ただし、積極的で強いおねいちゃんは好きなので、これはこれで良しとしてしまいます(笑)。
あれこれ言いましたが、“遙かな異国の一王様の物語”程度の軽ぅいノリで観るとけっこう楽しめるように思います。
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