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コンジュの愛とは ネタバレ

2010/10/24 9:55 by 未登録ユーザ hendazo04

身体障害や精神障害には、その不自由さにおいてかなりの差がある。公的にそれを等級で区別しているが、障害者と認定されるほどではない「社会不適応者」も少なくない。読み書きもそれなりにできる彼らと「健常者」の間の境はあいまいだ。
主人公の29歳の青年ジョンドゥもそうだが運転免許を取得するだけの才はある。が、彼はひき逃げを犯し被害者は死亡してしまう。
2年半の刑期を終えて出所したところから映画は始まるが、実家にたどり着くまでに彼が「少し足りなく」、人にとってうっとうしい存在であることを丁寧に描写する。そこにはこういったハンディを背負っている人たちがかもし出すユーモアも他人からの同情もない。
それは日常生活を再開してからも変わらない。彼は他人どころか周囲の者すべてからわずらわしい存在として忌避される。彼らから見ればジョンドゥは生活を狂わせる異物、靴の中の小石以上のものであった。社会にとっても同様だが、しかし彼はそれを自覚することが能力としてできないのだ。これは好悪の問題ではなく、彼と「健常者」のあいだの踏み越えられないラインなのだ。少なくとも彼の行動に悪意というものは感じられない。

彼はひき逃げの被害者の息子夫婦を謝罪のため訪れる。けんもほろろに追い返されるが、そこで彼は部屋の奥にうずくまる被害者の娘コンジュを目ざとく「発見」する。彼女は顔から足の先まで筋肉が不随に痙攣する重度の脳障害者で、やはり兄夫婦から愛情をそそがれているという存在ではなかった。しかし彼女はそれを自覚している。それほどの重度障害なのに知能は健常者のままなのだ。(そんなこと医学的にあり得るのか?)
とまれ、ジョンドゥは再度その部屋を訪れ、近所の人が隠した鍵を見のがさず、一度帰った振りをして引き返し、その鍵を使って侵入する。部屋にはコンジュ一人しかいなかった。被害者遺族である彼女にジョンドゥなりの好意を示すのかと思いきや、かれは身動きできないコンジュにみだらな行為を仕掛ける。顔を彼女の顔にすりつけ足を舐め、乳房を露出させて揉みしごき、さらに自分のズボンを脱ぎ性行為に及ぼうとする。惑うことなきレイプだ。動けない身体で必死に抵抗するコンジュ、ついに彼女は失神し行為は未遂に終わり、彼は逃げ出す。

さて、彼のこの行為はいったいなんだろう。狙いをつけた重度障害者宅を訪れ家族のいないのを確認して不法に侵入、身動きできない障害者を強姦しようとしたのだ。そしてこれは現実として、容易に殺人に至る危険なシークエンスでもある。
幸いコンジュの失神によってその場は救われたが、再度の襲撃も予想される展開だった。まさに「健常者社会」にとって、ジョンドウは非情な性犯罪者であり、許しがたい痴れ者なのだ。そんな男に観客は感情移入できるのだろうか。オレには辛い。
ここまで40数分、観るのを止めようかどうかと迷い、しかし休憩をとることにした。

半日置いて後半を観る。
コンジュの精神状態にある出来事があって、なんと強姦未遂犯人に彼女から電話をするのだ。そうして2人の交際が始まる。
二人は「室内限定オアシス」から抜け出し、決して受け入れてもらえない世俗の世界で、それでもそれぞれの場所で二人だけのオアシスに遊ぶ。現実と想像が線引きなく入れ替わり泣かせる場面だ。しかもジョンドゥの「ひき逃げ」は実兄の罪をかぶったことが分かり、彼に対する嫌悪感は和らぐ。
しかし、彼の車の扱いを見れば早晩事故ることは必定だろうし、暴行と婦女暴行未遂の前科もある。コンジュを襲った経緯をみても、路上で通行人の携帯を奪う場面などからも、彼が(場合によってはかなり危険な)犯罪予備群であることに変わりはないようだ。そんなジョンドゥと、夢の世界でもそれほどきれいじゃないコンジュに、やはりオレは共感できなかった。
これで結末が血を見るようなものであったら、たまんねえなと思っていたら、そうはならずに極めて現実的なものだった。これは好い。しかしこの結末は二人の物語が良い悪いは別にしてまだ続くことを意味する。

追記
コンジュの演技が入神ものとか絶賛されているが、そうなんだろうか?
たとえば「ギルバート・グレイプ」の、ディカプリオの知恵遅れの少年は画面にとけこんでいた。びっくりした記憶がある。コンジュの場合は重度障害だが、その分演技が難しいとは思わないし、はっきり言ってオレは下手だと思った。欧米の女優なら、たとえばキャメロン・ディアスでも、顔面を引き攣らせながらも内面の感情を表現できるのではないかと思う。

泣かせるシーンはあるが笑いのまったくないこの映画の点数は辛く65点

 



満足度データ

オアシス
100点
27人(27%) 
90点
28人(28%) 
80点
19人(19%) 
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6人(6%) 
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20点
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7人(7%) 
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0人(0%) 
採点者数
98人
レビュー者数
53
満足度平均
79
レビュー者満足度平均
83
ファン
14人
観たい人
36人

 

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