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ラスト あわない。 ネタバレ

2006/11/18 21:26 by 黄金のキツネ

ニュー・シネマ・パラダイス

古い映画が好きな知人に薦められて完全オリジナル版を鑑賞したが感性が刺激されることはなかった。ともかくバランスの悪さが目立ち、何を伝えたかったのかも分からなかった。なお通常版は観ていない。

それでも少年時代は元気ではしっこいトトの姿とアルフレードとの交流が観ていて楽しい。しかし青年時代のストーリーや恋人同士の家庭環境はあまりにも類型的だ。それは全体のトーンが哀しみに変化した壮年時代においても同様であり、既視感が濃厚に漂って普通の小説を読んでいるようだった。

そして有名なラスト。サルヴァトーレが半生を経てたどりついた地点だ。一番望ましい結末は、アルフレードやエレナのことも含め、彼がそれまでの生き方すべてを受け入れ肯定していることだろう。しかし彼は打ちのめされて故郷から帰って来た。故郷との縁(よすが)はアルフレードの死によってますます薄くなり、映画館も取り壊され、初恋の復活もかなわぬ夢に終った。映写室に入るまでの不機嫌な様子をみると、彼がアルフレードからのプレゼントを観ながら急に自分の全半生を肯定するようになったとは考えにくい。

でも彼の表情は泣き顔から笑顔へと変わっていった。はじめのうちはわだかまりを抱いていたアルフレードに対する感傷があったのは間違いないが、その後はいったいどのような心境の変化が起きたのだろうか。それが鑑賞中に分からなかった。

アルフレードに対するさまざまな想いが笑顔の原因になったとは思えなかった。なぜなら彼の出番は中盤以降少な過ぎたからだ。同じ理由がエレナに対しても言える。彼女は前半に全く登場していなかった。だからエレナとの恋の結末を最終的に納得したことが笑顔の理由とも思えなかった

結局いろいろ考えた末に、フィルムを観ているうちに子供の心に立ち返ったと考えるのがもっともふさわしいのかな、と思いいたった。ただそれは彼が子どもの頃に抱いていた、「映画への興味、映画への愛」、などといった表層的感情の再認識ではあるまい。それよりもさらに深い位置にあってその感情を産み出すもととなっていたもの、つまり、生きる歓びそれ自体、を感じたのだと思う。

繰り返しになるが、サルヴァトーレは家族との再会ではとても癒されない感情を抱いてローマへと帰ってきた。しかしフィルムを観ているうちに、自分の原風景、すなわち元気いっぱいで、毎日毎日生きることが楽しみそのものであった子どもの頃の感情そのものを思い出し、その楽しさの中に今後も生き続ける力、再生の足場を無意識のうちに見出すことができたのだと思う。だからこそサルヴァトーレは傷手を忘れて、目の前のフィルムを観ながら大きく笑うことができたのだろう。

この完全オリジナル版のラストは、生き生きと弾む心を取り戻して明日からの生活に多少なりとも希望を見出した男の姿を描いていたように思う。友情、恋、友人の死と恋の終わり、傷心のままの帰還、そして再生の兆し。それがこの作品で語られたサルヴァトーレの半生なのだろう。

しかし以上のように解釈したものの大いに不満が残った。この作品にはテーマを際だたせる演出はあっただろうか。バランスも構成も悪いと思う。世評とは異なり、わたしにはまったく合わない映画だった。

 



満足度データ

ニュー・シネマ・パラダイス
100点
245人(27%) 
90点
207人(23%) 
80点
184人(20%) 
70点
118人(13%) 
60点
73人(8%) 
50点
24人(2%) 
40点
11人(1%) 
30点
7人(0%) 
20点
4人(0%) 
10点
8人(0%) 
0点
0人(0%) 
採点者数
881人
レビュー者数
124
満足度平均
82
レビュー者満足度平均
85
ファン
278人
観たい人
486人

 

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