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家庭という廃墟 ネタバレ

2018/4/12 8:15 by さくらんぼ

ラブレス

詩的な映像。

家族の崩壊は、小津安二郎監督の映画を思わせます。

でも、もっと体温が低く、シベリウスのシンフォニーでも聴こえてきそう。


★★★★☆

 



  • 追記 ( 家庭という廃墟 ) ネタバレ

    2018/4/12 15:46 by さくらんぼ

    離婚するため、部屋を売りに出した夫婦。

    両親は、「小学生の一人息子」の親権を押しつけ合い、口喧嘩をします。

    ドアの陰でそれを聞き、声を殺して泣きべそをかく子どもの顔が、観る者の胸に突き刺さります。

    そして、その直後、冬の寒空の中、子どもは疾走するのです。

  • 追記U ( 監督の企み ) ネタバレ

    2018/4/12 15:52 by さくらんぼ

    懸命の捜索の中、「子どもが見つかった」とする情報が二度はいります。

    @ 病院に保護されていました。でも説明では、警察は、あまり仕事の引き継ぎをしないらしく、すぐに連絡が来なかったのです。

    たしか、母だけが病室に入り、そっと子供を覗きました。子は、わりと元気そうでした。でも、そこで唐突にシーンは終わります。

    私は子どもの顔をよく覚えていなかったので、自信がありませんが、探していたわが子にも思えました。


    A ところが、その後も捜索は続行されています。そして、また見つかったらしいと、… 今度は警察の死体安置室です。

    事件か事故か、無残な死体。両親はショックを受けますが、身体の特徴から、即、我が子ではないと断言します。

    念のためDNA検査をさせてくれと警察。親の、「わが子であってほしくない、という願望」が、死体を別人に思わせる事があるらしいので、捜索を続行する以上、そんな懸念はゼロにしたいらしいのです。

    でも、頑として別人だと言い張り、DNA検査を拒否する両親。私は両親の強い拒絶反応から、Aは別人だと思いました。


    そして、逆に@には、そんなエピソードが、まったく挿入されていない事に疑念を抱いたのです。

    @で監督は何か企んでいるのではないのかと。

  • 追記V ( 脱皮した子ども ) ネタバレ

    2018/4/12 16:21 by さくらんぼ

    友人の証言から、子どもは失踪直後、秘密基地にしていた廃墟のビルにいました。実際そこで、着ていたジャンパーも見つかっています。

    寒い冬の廃墟ですから、ジャンパーを容易に脱ぐこともないでしょうし、どこか別の場所へ移動したにしても、忘れるはずがありません。

    不思議です。

    実は映画の冒頭、学校の放課後、子どもは帰宅途中の樹の下で、「まだらの紐」のようなものを見つけ、くるくる回して放り投げるシーンがありました。その紐は、樹の上の方に飛ばされ、枝に引っかかりました。

    あれは、何でしょう。

    推理小説ファンならお分かりだと思いますが、おそらく「ヘビの抜け殻」なのでしょう。

    廃墟で見つかったジャンパーは、まだらの紐と符号させてあるようです。

    いずれにせよ、子どもは「ジャンパーのいらない世界」へ、脱皮に成功したのです。これが映画が語る記号なのでしょう。

    それは、どこなのか。

    映画「汚れなき悪戯」のようにリアル天国なのか。病院に来たのは母のような天使で、引き継ぎが無いのは、警察だけではなく、神さまの行いも、同じなのかもしれません。

    それとも、母を嫌う子どもと、子を嫌う母との間、その阿吽の呼吸から生まれた即興芝居で、お互い「別人」を演じ、子どもは保護施設に行くことになったのか。

    それとも、本当に別人だったのか。

    この映画、意外とミステリーしてます。

  • 追記W ( 失踪の顛末 ) ネタバレ

    2018/4/13 9:04 by さくらんぼ

    >@ 病院に保護されていました。でも説明では、警察は、あまり仕事の引き継ぎをしないらしく、すぐに連絡が来なかったのです。

    >たしか、母だけが病室に入り、そっと子供を覗きました。子は、わりと元気そうでした。でも、そこで唐突にシーンは終わります。

    >私は子どもの顔をよく覚えていなかったので、自信がありませんが、探していたわが子にも思えました。


    >A ところが、その後も捜索は続行されています。そして、また見つかったらしいと、… 今度は警察の死体安置室です。

    >事件か事故か、無残な死体。両親はショックを受けますが、身体の特徴から、即、我が子ではないと断言します。

    >念のためDNA検査をさせてくれと警察。親の、「わが子であってほしくない、という願望」が、死体を別人に思わせる事があるらしいので、捜索を続行する以上、そんな懸念はゼロにしたいらしいのです。

    >でも、頑として別人だと言い張り、DNA検査を拒否する両親。私は両親の強い拒絶反応から、Aは別人だと思いました。(追記Uより)


    >それとも、母を嫌う子どもと、子を嫌う母との間、その阿吽の呼吸から生まれた即興芝居で、お互い「別人」を演じ、子どもは保護施設に行くことになったのか。(追記Vより)




    映画の文法では、Bを丁寧に説明することで、Aの正体を示唆することがあります。

    @は、面会人が母一人であった。(うるさい)警察の引き継ぎも無かった。生きていて会話も出来るので、DNA検査を求められる必要もなかった。本心では「わが子と認めたくない」母の気持ちがばれる心配もなかった。そんな母にとっては好条件が整っていたのです。

    だから、謎だった失踪の顛末は、「母は、子が病院で生きていたことを確認し、安心して捨てた」のでしょう。「別人」を演じて。

  • 追記X ( 母も抜け殻になった ) ネタバレ

    2018/4/13 9:09 by さくらんぼ

    >そして、その直後、冬の寒空の中、子どもは疾走するのです。(追記より)


    「疾走」は「失踪」が正解ですね。失礼しました。「疾走」ではモーツァルトになってしまいます。

    *******

    >推理小説ファンならお分かりだと思いますが、おそらく「ヘビの抜け殻」なのでしょう。

    >廃墟で見つかったジャンパーは、まだらの紐と符号させてあるようです。

    >いずれにせよ、子どもは「ジャンパーのいらない世界」へ、脱皮に成功したのです。これが映画が語る記号なのでしょう。(追記Vより)


    映画のラスト、何年か後の様子が映り、母が再婚している事が分かります。新しい夫と二人、前よりも贅沢なマンション、金銭的には恵まれているようです。

    ソファーから立ち上がった母は、テラスに置いてあるランニングマシーンに乗り、疾走します。

    白とか赤とか、鮮やかな色のついたジャージを着た、母の体が躍動します。それは、風になびく、まだらの紐のよう。

    きっと、ジャージはその記号なのでしょう。彼女はラブレスな、人間の抜け殻になったのです。

    一分ぐらいでマシーンを止め、正面を向いたまま、じっと何か考えるところで、この映画は終わります。

  • 追記Y ( 国旗なのか ) ネタバレ

    2018/4/16 18:09 by さくらんぼ

    映画のチラシを見てみます。

    白で「LOV」 赤で「LESS」との文字があります。

    白く、「うっすら雪化粧」したような所を、「赤いジャンパー」を着た人たちが、点々とつらなって捜索しています。

    これは、あの白と赤の(青い水辺・青い空にたなびく)「まだらの紐」ですね。

    それから、子どものジャンパー。はっきり覚えていませんでしたが、「青っぽかった」ような。

    もしそうなら、「白・青・赤」のロシア国旗になります。

  • 追記Z ( 母は存在しなかった ) ネタバレ

    2018/4/16 18:19 by さくらんぼ

    この映画、(「抜け殻だった」という意味で)存在しなかったのは、子ではなく、母だったのかもしれません。

  • 追記[ ( 子どもの親権者 ) ネタバレ

    2018/4/17 8:18 by さくらんぼ

    余談ですが、少なくとも日本では、離婚届に「夫(妻)が親権を行う子」の欄があり、未成年の子がいる場合には、どちらかに名前を書かなければなりません。書かなければ書類不備で役所は受理してくれません。

    ですから、子どもの親権者を決めずに離婚することは出来ません。もちろん再婚も出来ないわけです。どうしても決まらなければ、裁判所も相談に乗ってくれます。

  • 追記\ ( ボランティアの捜索隊 ) ネタバレ

    2018/8/16 9:59 by さくらんぼ

    この映画は少年が失踪する話なのですが、その時、「ボランティアの捜索隊」が活動を始めるのです。ロシア警察はあまり頼りにならないらしく、警察自らが、「ボランティア事務所にも頼みなさい」と言うぐらいでした。

    私の知る限り、日本では「ボランティアの捜索隊」など聞いたことがありません。山へ入ったりすると、二次災害の心配があるから、警察も行政もあまり良い顔はしないと思いますが、もし可能なら、警察とはひと味違った捜索も期待できそうです。

    「ゴミのかたずけは苦手だけど、ミステリー小説と、山歩き(街歩き)なら大好き」という人は少なくないはず。

満足度データ

ラブレス
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採点者数
30人
レビュー者数
18
満足度平均
64
レビュー者満足度平均
68
ファン
2人
観たい人
24人

 

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