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解題 ネタバレ

2017/6/26 12:03 by 無責任な傍観者

ハクソー・リッジ

本作の陣営は大きく3つに分かれます。
主人公:敬虔なクリスチャン
米陸軍:神を信じるが戦争は別物と割り切り
日本軍:死を恐れない、得体の知れない強敵
日本軍の役割は、米軍にとって経験したこともない不気味な強敵で、ゾンビ集団と同列の扱いです。
その倒しても倒してもどこからか新しい兵士が湧き出して恐れることなく向かってくる不気味な強敵相手に自分の勇気や強力な兵器をもって戦うと共に、恐怖心とも戦わないといけない。
その中で、自分たちが臆病と蔑んでいた衛生兵が、ゾンビのような敵襲の中、怪我人を救い続けることに兵士達の心に、新たな勇気を与えた。
つまり、本作は一人の信仰心の強い、生命の尊厳を絶対的に信奉する衛生兵の気高い精神と共に、彼によって共に戦っている兵士達も救われたという物語。

その意味で、バンザイアタックを繰り返す、死を恐れない狂気のゾンビ兵集団の日本軍に、一人の勇気ある信仰心のある衛生兵のおかげで打ち勝った!というのはそれで一つの物語として立派に成り立ちます。
これだけならメル・ギブソンも良い作品を作った能力ある監督、で評価されるべきですが、どうも俗物根性が顔を出してダメ作品にしてしまいました。

援護の艦砲射撃でもびくともせず、多大な犠牲を払いながら視界の悪い中進んでいって、敵攻撃拠点を破壊する。
それでも一晩明けると、なぜだか大量の兵士が湧き出てきて、耐えきれず撤退。
結局、撤退後も一人残って救助活動を続けていた衛生兵のおかげで、地下に要塞が築かれていたと判明。
二度目の出撃で撃破するんだけど、あれだけ困難を極めた進軍を事細かに描いていたが、二度目には面白いように大成功。地下要塞も調べ尽くしたように効果的に爆破して日本軍大撃破。日本軍も負けを悟って大将が切腹。降伏が決まって白旗揚げて地面から這い出てくるんだけど、擬態で手榴弾投げつけ、武器を持たない衛生兵が味方を押しのけて一つを手で払って、残る一つがボレーシュートのスーパープレイ。
で、他でも白旗揚げて出てきても、なぜだか不思議なことに全員素直に降伏。大将は何回かに分けて切腹、首刎ねをしつこく描写。
製作者が描きたかったのは、卑怯なジャップ!ハラキリ、首切断の野蛮で残酷なジャップ!
同シーンでアメリカ側で描いたのは「僕の聖書」!
神に守られたアメリカが卑怯で残酷なクズのジャップを大撃破!正義のアメリカバンザイ!!!なんだよね。
もうね、戦時中の風潮にもかかわらず「汝、人を殺すべからず」の信念を通した彼の精神はあくまで彼個人の問題であって、結論としては彼を擁してクソジャップを倒したアメリカバンザイ!!!なんだよね。

途中までは自分の信念のために戦う、しかも自分に敵対する味方を助ける正義感を貫く一人の青年を描いていたんだけど、最後はジャップ汚い!アメリカバンザイ!って、飲み屋で飲んだくれの酔っ払いが「ジャップのクズどもに原爆落としてやったら降伏しやがった、ザマアミロ!」って喚いているのと同じレベルになっちゃった。題材は面白かったけど、残念でした。
まあ、朝日新聞や国歌斉唱拒否する団塊あたりには「気高い名作」になっちゃうんだろうね(笑)

 



  • Re: 解題 ネタバレ

    2017/6/27 4:21 by 無責任な傍観者

    本作で、主人公は「汝、人を殺す事なかれ」の精神で、激烈な戦場の中、70人もの命を救っています。
    それはそれで良い。素晴らしいことだ。

    しかし、本作の彼我の重火器の装備を見たら分かるように、米軍の方が遥かに充実しており、同じ人数なら数倍の日本兵を殺しているはず。
    まあ、それも戦争なんだからお互い承知の上でやっていることで仕方ない。

    で、本作では死体や負傷者をどのように描いているのか?
    数十人の助け出された痛ましい米兵や、ジープで運び出されたり戦場で無残に横たわる数百人の米兵の姿は、これでもか、と言わんばかりにしつこく生々しく映し出しているが、その数十倍いるはずの日本兵の死傷者は全くと言って良いほど映さない。米兵の死体を映すときに入ってしまうのがせいぜい。

    また、本作の主旨はゾンビのように不気味で卑怯で残虐な日本兵を滅ぼしてバンザイ!という描写です。

    つまり、70人の味方を救助したことを口実にその数百倍数千倍の7,000人、70,000人の日本兵殺害を正当化しているのです。
    「汝、人を殺す事なかれ」とお題目を唱えながら、自分たちの大量殺戮は正義であり、米軍の大勝利バンザイ!という作品です。

    十字軍なり、大航海時代なり、奴隷制度なり、キリスト教徒は神の名の下に、歴史上一貫して虐殺と略奪を繰り返して勢力を伸ばしてきました。

    本作もそのキリスト教精神に則り、自分たちの殺戮行為を「汝、人を殺す事なかれ」というお題目で正当化した作品です。
    主人公の行為を褒め称えながら、その報酬は軍の戦勝による勲章であり、戦争という大量殺戮に対する反省は一切ありません。
    製作者は本作中で、戦争で自分の家族が死ぬ悲しみは表現しても、戦争で相手を殺すことに対する罪悪感は主人公の個人的な信条以外には一切ありません。

    題材はどうあれ、本作は大量殺戮による大勝利バンザイ!という作品です。「命が大切」という材料を、「勝利のための大量殺戮は正義」という料理に仕立て上げているのです。
    本作を見て、人道主義を感じるとすれば、そのお目出度さに呆れるばかりです。

  • 私もアメリカバンザイ映画は好きになれないのです

    2017/6/28 22:26 by 10年目のソフィ

    こんにちは
    この映画未見です。予告編を見た時から「合わなそうだなぁ」を感じてしまい、足が向きません。
    書き込みを見て予感的中かも。
    インディペンデンスデイとかガーディアンズとかのように、架空の世界でのアメリカバンザイはいいのですが、実世界でこれをやられるとドーモ乗れず。
    パールハーバーほどではないのかな?
    まぁ素直に楽しめばいいんでしょうけど、、

  • Re: 解題 ネタバレ

    2017/6/29 6:28 by 無責任な傍観者

    おはようございます。
    まあ、インディペンデンスデイほど脳天気なアメリカバンザイ!ではなく、洗脳に近いプロパガンダ映画ですね。
    愛妻家の非暴力主義の青年が主人公で「汝、殺すべからず」って言葉を合い言葉に彼の半生を描いてるんだけど、非暴力が主眼ではなく、不気味で残酷な日本軍相手に勝ったということが主眼なんですよ。
    要は、「彼の精神は素晴らしい、見習おう」では決して無く、「彼のおかげで戦争に勝った!」です。この戦争を正当化するために、日本軍を不気味で卑怯で残酷な国民性に描いています。

    これがまだ、脳天気で単純なアメリカ万歳!だったら悪逆非道な日本軍で良いんですが、いやらしく「汝、殺すべからず」を連呼する。
    言ってみれば、ちょっと前に、人生全て自分の利権・金権だけを考えてそういう行動しかしていない小沢一郎なんて政治家が集票のために「国民の生活が一番大事」なんてキャッチフレーズを連呼していましたが、本作では「汝、殺すべからず」がそのキャッチフレーズに当たります。

    レビューでも、作品の完成度は70-80点と書いていますが、ストリーテリングとしてはそれなりにちゃんとしているけど、欺瞞に満ちたプロパガンダ映画と言うことです。ヒューマニズムに満ちた感動作では決して無く、アメリカ人が「こんな人がいたから戦争に勝ったんだ、こんな人が戦争に参加できるアメリカ万歳!」というのが主旨の作品と言うことです。

    だから、こんな作品を日本人が見て「ヒューマニズムに感動」なんて言うとしたら、バカじゃね?というのが本稿の主旨です。

    私の文章で誤解を与えて判断を誤らせたら申し訳ないので、ちょっとくどいですが、補足説明しました。

満足度データ

ハクソー・リッジ
100点
8人(8%) 
90点
21人(22%) 
80点
38人(40%) 
70点
21人(22%) 
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0人(0%) 
採点者数
93人
レビュー者数
51
満足度平均
80
レビュー者満足度平均
80
ファン
9人
観たい人
47人

 

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