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映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > セント・オブ・ウーマン 夢の香り > 掲示板 > 見ること

見ること

2003/6/20 17:48 by 未登録ユーザ さくらんぼ

(チャップリンの「街の灯」と「アバウト・シュミット」にも触れています。)

退役軍人である主人公は事故で目が見えなくなり、とても苦しんだはずだ。いや絶望と言ったほうが相応しいかもしれぬ。悩み、苦しみぬいた果てに・・・彼は「この苦しみから逃れるには、死ぬしか方法がない。出来れば生きていたいのだが・・」との心境に達したのだろう。

だから、彼は「死ぬための旅」に出かけたのである。生きるにしても死ぬにしても結論を出さなければならない時が来る。長期間本気で悩み続けていられるほど人間は強くないのである。これは、この世での心残りを整理するための旅である。

お供は盲導犬代わりの青年だ。主人公は最初は本当に青年を盲導犬としてしか見ていなかった。しかしだんだんと心が通い、青年に最後の人生相談を試みるのだ。青年にとってはとんでもない迷惑な大役だ。自分自身の問題さえ解決できていないのに・・・

その時、青年が何か気のきいたセリフを主人公に話したのかもしれないが、それ以上に本気での魂のぶつかり合いが主人公の心に触れたのである。

このとき主人公は「もう死にたい」と同時に「出来れば死にたくない」とも思っていた。どちらでも良い、もうどちらかに決めるのだと、そんな気持ちが芽生えていた。機は熟していた。誰かに「生きろ」と手を引っ張ってもらえさえすればよかった。

青年は手を引っ張った、それを信じて主人公は生きてみる事にした。もう本音で話し合える友が出来たのだ。それに恋の予感さえも。彼は二度と同じ旅にはでないだろう。もう彼は孤独ではない。

この映画は「見ること」を描いている。主人公が盲目であるばかりでなく、青年もまた目撃した事を責められているのである。

そして、これはチャップリンの「街の灯」へのオマージュであろう。「街の灯」でも見ること(泥酔者・花売り・冒頭の除幕式など)を描いている。テーマ曲までそっくりである。

思えば映画「アバウト・シュミット」もどこか「セント・オブ・ウーマン」と似た匂いのする映画であったが、あちらに足りなかったものがもし有ったとしたら、それは主人公の心情の振幅の、ドラマッチックな大きさの描写だったのかも知れぬなどと、今はふと思ったりしている。

 



  • ★評価を教えていただけないでしょうか。

    2003/6/20 22:39 by 未登録ユーザにょ

    > (チャップリンの「街の灯」と「アバウト・シュミット」にも触れています。)

    残念!!チャプリンの作品の方は未視聴です。、
    しかし、セント・オブ・ウーマンを見ようかどうしようと。
    上映時のあの時より、ちょこちょこ思っているものです。

    救いがあったかどうかなど、ネタバレ情報ですとお楽しみがすくなくなってしまうので。
    ★のみ教えていただけないでしょうか?

  • Re:にょ さんへ

    2003/6/21 5:05 by 未登録ユーザさくらんぼ

    こんにちは。もう、お気づきかもしれませんが、クチコミに私の投稿が有ります。もちろん★★★★★です。お気に召されると良いですね。

  • 映画作品がむしょ〜に見たくなる時

    2003/6/21 8:32 by 未登録ユーザにょ

    映画作品見たい欲には、リズムがありまして。
    今週は、【何だか見たいが作品は何にしよう】と思っておりました。
    そのときに、さくらんぼさんの名投稿が目に留まりました。

    ↓この項目が未視聴なので、こちらの投稿に正式に返信する能力はないですが、
    ★のお礼といたしまして、がんばってクチコミに別投稿いたしますね!(★をそえて)

    > (チャップリンの「街の灯」と「アバウト・シュミット」にも触れています。)

    どうもご親切にありがとうございました。

  • 追記、「仲間は見捨ててはいけない」 ネタバレ

    2007/10/10 20:39 by 未登録ユーザさくらんぼ

    > そして、これはチャップリンの「街の灯」へのオマージュであろう

    この映画を久しぶりに観てみたら映画の主題が聴こえてきました。

    「仲間は見捨ててはいけない」と。

    戦争になると敵味方に別れて戦います。敵味方を分けるサインは軍服です。あの人は知らない人だから敵に包囲されていてもシラナーイと、友軍を見捨てて逃げる人は無いと思います。味方なら見知らぬ他人でも命がけで助けるのが軍人でしょう。

    この映画は軍のモラルを学校でも使っているようです。校長のクルマにいたずらをしたのは、別に自分の親友ではありません。それどころか単なる同じ学校だと言うだけで友人ではありません。それなのにこちらの未来をかけてかばう事になるのです。

    でも、かばわなければいけません。学友という仲間は見捨ててはいけないのです。ラストでいったんは消えたと思われたあのアルパチーノが学校に戻ってきます。そして友のために校長と激論を交わすように。

    ところで、この映画とチャップリン映画「街の灯」のテーマ曲が似ていると話しました。そして今その理由が分かったような気がします。

    「街の灯」では眼が開いた花売り娘から、恩人チャップリンは捨てられます。それを観た「セント・オブ・ウーマン」監督?はこう思ったのでしょう。

    君、「仲間は見捨ててはいけない」んだよって。

  • Re: 見ること ネタバレ

    2007/10/10 21:02 by 未登録ユーザさくらんぼ

    なぜか[ネタバレ]サインが入っていないので入れておきます、

  • 感想

    2008/9/23 0:04 by 未登録ユーザkomataro

    仲間を見捨てるか、見捨てないか、彼がくだした判断が正しいかどうかはわからないと映画の中で言っていたように記憶しています。「仲間は見捨ててはいけない」といっているのではなく、ただ、私欲にとらわれて、自分の正義、魂を売るなよといっているのではないでしょうか。
    それと、「街の灯」で、チャップリンは捨てられたのでしょうか。小銭を渡した時、手が触れた瞬間に、女性は彼だと気づきます。その後、どうなったかはその人の想像ですが、捨てられたと受け止めるとは・・。

    セントオブ・・は、最初から最後まで釘付けでした。面白かったです。
    話は変わりますが、ぼくの知り合いにも、主人公のように、いたるところで、男女問わず話しかけるおっさんがいます。それが、さりげなくて、いっしょにいて楽しいんです。外見はともかく。
    そんな風にやっていけたら、ふとした旅行も、人生も楽しいでしょうね。

    チャップリンの「街の灯」も、ほんと面白いです。白黒映画で、セリフも無し(文字)だったと思うけど、最後、震えました。いい映画は、時代も画像も音声も関係ないのですね。(関係ない場合もあるのですね。)

  • Re: 感想 ネタバレ

    2008/9/23 6:07 by さくらんぼ

    お声がけありがとうございます。

    もしよろしければ「街の灯」そして「ライムライト」にも私の投稿がありますのでご覧ください。微妙に関連しながら書いてあります。

    また「セント・オブ・ウーマン」は私の大好きな一本です。また機会を持ってご指摘の点を心しながら観賞してみたいと思います。

  • 追記U ( 万引き ) ネタバレ

    2016/3/24 9:47 by さくらんぼ

    さきほどラジオのDJさんが読んだ投稿文から。

    「 数年前の事、万引きをしたとして先生から責められ、進学にも影響し、それを親に話すよう言われ、帰宅途中に自殺した中学生・Aさんの話です(最近、中学生の知人から投稿があったようです)。

    その日、Aさんたちは店に行きましたが、Aさんの知らないところで友人が万引きをして捕まり、Aさんは友人たちに代わって店に謝罪しました。先生には友人たちの名前を言いませんでした。」

    年上だったり、親分肌の人間は、自分は悪くなくても代表者として謝罪することがあります。そして、そんな人物はあまり“仲間は売らない”ものです。

    ふと、映画「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」に出てくる生徒・チャーリーを思いだしました。

  • 追記V ( 「何だこのクソ裁判は!」 ) ネタバレ

    2016/3/25 7:49 by さくらんぼ

    あらためてこの映画「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」を思い出してみたのですが、生徒・チャーリーの内面の強さには凄いものがあると気づきました。

    チャーリーは目立たない、大人しい少年として登場します。最後までそのままです。アメリカ人らしくありません。日本人だとしても、イジメられっ子になりそうなほど弱い雰囲気をまとっています。映画「キャリー」のヒロインみたいに。

    そんな彼に降りかかる幾多の災難。

    まず、同級生が校長の車にイタズラしたのを目撃したため、「犯人を売らなければお前も退学処分、売ればハーバードへ推薦入学させてやる」と脅される。

    その期限はクリスマス休暇明けなので、たのしい休暇が苦悩で台無しになる。

    さらに、苦悩休暇中は学費を稼ぐためのアルバイトもしなければならない。

    アルバイトは、口の悪い“アル中のくそオヤジ(フランク)”の世話だった。

    そのフランクは苛立ちの矛先をチャーリーに向け、罵り、いじめる。

    さらに盲導犬としてニューヨークまで連れていかれ、24時間体制で世話をさせられる。

    あろうことか、旅先ではフランクの方が拳銃で自殺騒ぎを起こし、チャーリーは命がけで説得して踏みとどまらせるはめに。

    やっとフランクから解放され、命拾いしたのちには、孤立無援、絶体絶命の学園裁判が待っていた…。

    この間、チャーリーはまったく泣き言を言わない。静かに運命を受け入れ戦っている。だから私はチャーリーの内面の苦悩を十分には忖度できなかったのです。恥ずかしい限り。もちろん、“泣き言を言えるほどの暇もなかった”とも言えるが。

    でも、どんなときでも取り乱さず、自ら苦悩の中にあっても人を救うことができるチャーリーは凄い人物でした。高潔かつタフで優しい心を持ったチャーリー。環奈ちゃんみたいに1,000人に一人の逸材だったのです。まさにアメリカを背負うにふさわしい人物。

    映画に旅が出てきたときは「相互理解の装置」として登場することが多い。だからこの映画もフランクだけがチャーリーの真価を理解したのですね。だから彼を退学処分にしようとした学園裁判に対し“ありえない”と呆れかえり、激怒するのです。

    何年もかかってやっと私は「何だこのクソ裁判は!」と言うフランクのセリフが分かったような気がしました。

  • 追記W ( 見ること ) ネタバレ

    2016/3/25 17:38 by さくらんぼ

    > この映画は「見ること」を描いている。主人公が盲目であるばかりでなく、青年もまた目撃した事を責められているのである。
    > そして、これはチャップリンの「街の灯」へのオマージュであろう。


    映画「街の灯」では、盲目の花売り娘が、チャップリンからの「愛」をまるで“街灯”のように明るく感じていました。「愛」は盲目でも見えるのです。

    映画「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」では、盲目のフランクが、チャーリーの「内面」を見ていました。「内面」は盲人でも見えるのです。きっとチャーリーは輝いて見えたのでしょう(チャーリーがどんな顔か気にしていましたが、「外面」は見えないからですね。決してゲイではなく)。

    チャーリーという人物を正しく評価したのは、健常者の校長ではなく、行きずりに近い盲人だったのです。

    これで本文のタイトル「見ること」に戻ってこれました。

  • 追記X ( 車のペンキ ) ネタバレ

    2016/3/26 6:41 by さくらんぼ

    >映画「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」では、盲目のフランクが、チャーリーの「内面」を見ていました。「内面」は盲人でも見えるのです。きっとチャーリーは輝いて見えたのでしょう(チャーリーがどんな顔か気にしていましたが、「外面」は見えないからですね。決してゲイではなく)。

    ならば校長が車のペンキを気にしていたのは、“「外面」しか見えない人の記号”だったのでしょう。

  • 追記Y ( 名セリフ ) ネタバレ

    2016/3/26 6:46 by さくらんぼ

    「チャーリーが受け身すぎる」との感想を持つ方もいらっしゃるかもしれません。でも、この映画にはこんな名セリフがありました。

    「人生はタンゴと同じだ。足がもつれても、ただ踊り続ければいい」。

    このセリフに人生のピンチを救われました。チャーリーもフランクも、そして私も。

  • 追記Z ( 「なら売っちまえ!」 ) ネタバレ

    2017/7/28 8:37 by さくらんぼ

    >まず、同級生が校長の車にイタズラしたのを目撃したため、「犯人を売らなければお前も退学処分、売ればハーバードへ推薦入学させてやる」と脅される。(追記Vより)


    映画の前半、自動車の中で、フランクがチャーリーに語るシーンがあります。

    フランク:「犯人はお前の友だちなのか?」

    チャーリー:「違います。ただのクラスメイトです。」

    フランク:「友だちでもない奴のために、お前は退学させられるのか?」

    チャーリー:「・・・」

    フランク:「なら売っちまえ! そうしてお前は、さっさとハーバードへ行けばいい。」


    正確ではありませんが、概ねそんな会話がありました。リアルですね。もし私がチャーリーの立場だったとしても、先輩にはフランクと同じようなセリフを吐く人がいたはずです。

    逆にもし私がフランクの立場だったとしても、チャーリーに同じ事を言ったかもしれない。

    これはフランクがチャーリーを試したのですね。そして「売ってしまったら」、チャーリーをその程度の人物と評価して、ビジネスライクな関係に終わるでしょう。

    しかし絶望の底でもチャーリーは売らなかった。その心意気に感動したフランクは、チャーリーを親友たる人物と認め、ラストの援護射撃へと繋がったのです。

    実社会の先輩は、学校の先生とは違います。

  • 追記[ ( 映画「gifted/ギフテッド」 ) ネタバレ

    2017/11/27 9:22 by さくらんぼ

    >これはフランクがチャーリーを試したのですね。そして「売ってしまったら」、チャーリーをその程度の人物と評価して、ビジネスライクな関係に終わるでしょう。(追記Zより)


    映画「gifted/ギフテッド」を観て思いだしたのですが、映画「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」で描いていたのも、詰まるところEQ(心の知能指数)だったのかもしれません。

    この旅で、フランクはチャーリーのEQを判定し、「アメリカの未来を託すのにふさわしい人物」と認めたからこそ、あのラストへと繋がるのです(IQ(知能指数)については、ハーバード推薦入学の件で、すでに判定済みですし)。

満足度データ

セント・オブ・ウーマン 夢の香り
100点
66人(25%) 
90点
56人(21%) 
80点
64人(24%) 
70点
39人(14%) 
60点
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採点者数
261人
レビュー者数
47
満足度平均
81
レビュー者満足度平均
83
ファン
84人
観たい人
155人

 

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